倉橋健一の詩を繙く
出版社: 澪標
- 詩は書くのもさることながら、詩を読み、それを文にするのはもっと難しい。著者は複雑にして難解といわれる倉橋健一の一篇の詩に執着し、独自な読みを展開。とうとう25篇の詩について一冊のエッセイ集としてまとめ上げた。前例を見ない画期的なことである。
- 「梁になって」———徐々に軽くなりはしない
「陽気なキャパ」———報道写真が伝えるもの
「一本のマッチ」———回避しきれなかった暗黒の淵
「おばばの美しい話」———こうして物語ははじまるのだった
「失せる故郷」———やがてことばに連れられ記憶を辿る
「胎内遊泳」———樹冠に揺られ温かく再生する
「よみがえる灯」———点滅の呼吸を道標として
「わが災事記」———対攻防戦は一字漏らさず押し葉にして ほか