サン=ジョン・ペルスと中国
出版社: 法政大学出版局
- ノーベル文学賞詩人にして外交官であったペルス。中国時代の手紙や詩篇を中心に、この特異な人物の全容を初めて浮き彫りにする労作。
- 1960年にノーベル文学賞を受賞した詩人にして外交官ペルス。中国時代の手紙や初期詩篇を紹介し、この特異な才人が20世紀文化史に占める位置を浮き彫りにする労作。
- 1887年仏領グアドループに生まれ、1910年代にはフランス本国の外交官として中国に赴任、長編詩『遠征』が国際的に激賞されるもまもなく詩作を封印し、第二次大戦前にはミュンヘン会談に臨席。戦後にノーベル賞を受賞、近代カリブ海文学の父とみなされたこの詩人の生涯はしかし、ある特異な自己神話化に彩られていた。とくに中国時代の手紙や初期詩篇を紹介し、詩人の全容を初めて浮き彫りにする労作。
- 序章 亡命
外務次官アレクシ・レジェの失脚
亡命
〈アメリカの友人〉
一九四〇─四四年
一九四五─四六年
一九四七─五〇年
第二章 〈アジアからの手紙〉──中国時代のアレクシ・レジェ
赴任直後の手紙
フィリップ・ベルトロ宛
アレクサンドル・コンティ宛
ビュシエール医師宛
ポール・ヴァレリー宛
ジュール・ダムール宛
余談
母への手紙(一九一七─一九二一)
余談
帰国直前の手紙
ジョゼフ・コンラッド宛
あるヨーロッパの夫人宛
ギュスターヴ=アルフレッド・モノ宛
ジャック・リヴィエール宛
アンドレ・ジッド宛
ギュスターヴ=シャルル・トゥッサン宛
第三章 『遠征』
解題
序歌
Ⅰ〜Ⅹ
終歌
『遠征』読解の手引き
余談
附録Ⅰ(中期詩篇)
『王達の栄光』
ある女王を讃える朗唱
王子の友情
摂政の物語
推定相続人の歌
子守歌
第四章 サン=ジョン・ペルスの〈中国〉
詩人ペルスの〈反撃〉
クローデルの磁場
クローデルの中国
セガレンの中国
ペルスの中国
余談
終 章 サン=ジョン・ペルスの現在
附録Ⅱ(初期詩篇)
『讃』
門の上に書かれた言葉
ロビンソン・クルーソー幻影
鐘
壁
市
フライデイ
鸚 鵡
山羊皮のパラソル
弓
種子
書物
ある幼年時代を祝って
讃
エピローグ サン=ジョン・ペルスの墓
あとがき
参考文献
人名索引