リサーチ・クエスチョンとは何か?

リサーチ・クエスチョンとは何か?

出版社: 筑摩書房
著者: 佐藤 郁哉
  • 「問い」は立てるだけで完結しない! 調査し、分析していく過程で、問いはよりよい問いへと変化を遂げる。そのメソッドを解説する。
  • 「問い」は立てるだけで完結しない! 調査し分析する過程で、問いは磨かれ、育ち、よりよい問いへと変化を遂げるものだ。それを可能にするメソッドを解説する。
  • アカデミックな調査・分析、卒論・修論、探究学習から、マーケティング、ビジネス・リサーチにも!
    問いを立て、調査・分析して報告する。その営みにおいて最初の関門である「問いを立てる」ことはそう簡単なものではない。それは立てれば終わりというわけではないからである。研究を進めていくなかで、当初の問いとは異なる形に問いを磨き「育てる」必要がある。そうした過程を経て、研究としてのセレンディピティが生まれるのだ。これまで語られてこなかった新しいリサーチ・クエスチョンとの向きあい方がわかる。
  • はじめに――「リサーチ・クエスチョン」をめぐる不都合な真実
    序 章 論文のペテン(詐術)から学ぶリサーチ・クエスチョンの育て方
    第1章 定義する――リサーチ・クエスチョンとは何か?
    1 Problem かQuestion か?
    2 「リサーチ・クエスチョン」――本書における定義
    3 社会調査における問い――資料やデータを使って比較的明確な答えを求めることが出来る問い
    4 疑問文形式――クエスチョンマークがついた文章
    5 簡潔な表現――長すぎず短かすぎず
    6 「問いを育てる」ということ――論文のペテンを超えて
    第2章 問いの内容を見きわめる――何について問うのか?
    1 疑問符と言えば疑問詞?
    2 5W1Hから2Wへ
    3 What (記述)とWhy(説明)の関係
    4 What とWhy を五回――研究の全過程を通してリサーチ・クエスチョンを深掘りしていく
    第3章 問いの目的について確認する――そもそも何のために問うのか?
    1 謎解きとしてのリサーチ、ルーチンワークとしてのアンケート調査
    2 三種類の問題関心
    3 2Wから2W1Hへ――確かなエビデンスにもとづくHow to (処方箋)の提案
    4 問いの往復運動とリサーチ・クエスチョンの「仕切り直し」
    第4章 「ペテン」のからくりを解き明かす――なぜ、実際の調査と論文のあいだにはギャップがあるのか?
    1 論文の舞台裏
    2 結果報告 対 経緯報告――論文が担う二つの使命
    3 各時期完結型 対 漸次構造化型――調査のタイプによる違い
    4 解説書や教科書における二つのブラインドスポット
    5 リサーチ・クエスチョンの四類型
    第5章  問いを絞り込む――どうすれば、より明確な答えが求められるようになるか?
    1 筋が良い問い・悪い問い
    2 実証可能性――そもそも答えが求められる問いなのか?
    3 実行可能性
    4 サブクエスチョンの設定
    第6章 枠を超えていく――もう一歩先へ進んでいくためには?
    1 総論と問題関心への回帰――木を見て森を見る、森を見て木を見る
    2 「事例について知る」から「事例を通して知る」へ
    3 さらに次のステージへ――対象と視点の範囲を広げていく
    おわりに

    参考文献

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