
老いと暮らすヒント
出版社: ハザ
- 「老い人」をケアするために。認知症の人とのコミュニケーション、家庭介護のポイントを元看護師の著者がやさしく解説する。
- 専門家ではない「ふつうの人」が暮らしの中で「老い人」をケアするために。「ファンになってください」という呼びかけから、認知症の人とのコミュニケーション、家庭介護のポイントを元看護師の著者がやさしく解説する。
- 「認知症の人にはさまざまな問題があり苦しいことがある、ということはもちろん知ってほしいと思います。けれども、その中で生きる人の姿を伝えることで、みなさんに「ああ、認知症の人はそんなすごいことをしているんだ。ファンになってみようかな」という気持ちになってもらえれば、と期待しています」
認知症の人たちが懸命に生きる姿から、どれほどの豊かさを私たちは受け取ることができるか--。
看護の現場から臨床哲学へと歩んできた著者が、専門家ではない「ふつうの人」だからこそできるケアについて語り、認知症の人のファンになってほしいと呼びかける。今・ここにある「老い」と真剣に向き合い、丁寧に付き合っていくためのヒント。発達心理学者・麻生武との対談や「家庭介護のポイント 実践編」も収録。寄稿 青山ゆみこ - はじめに
1 ふつうの人のための認知症ケア
認知症の人のファンになってください
はじめに/認とは/認知症の症状/周辺症状/おわりに--近所の人がかけたひと声
認知症と呼ばれる老い人が「うちに帰りたい」と言うとき
「うちに帰りたい」と言うのは問題か/「うち」の意味/「うち」を「今・ここ」にする
対談 認知症の人とのコミュニケーションについて--発達心理学と臨床哲学の視点から 麻生武 × 西川勝
はじめに/「話す」「聞く」「ともにいる」「会う」/「目が合う」とき/目を見続けるのはしんどい/対象の共同化/月を一緒に見上げる/ことばとしての身体/他者との同型性/指差しから言葉まで/投機的な行為とグラウンディング/おわりに
老いていくこと、あるいは若さと老い
浦島太郎の老い/老いの問題と課題/老と若さ/ていねいに老いていく
2 家庭介護のポイント 実践編介護者の心構え
部屋の整備
家の中での転倒を防ぐために
家の中でもしも転倒したら
理想の食事
排せつ介助
入浴介助
更衣介助
清拭
床ずれ
身だしなみ
口腔ケア
廃用症候群
歩行介助
起き上がり介助
立ち座り介助
風呂場の工夫
脱水予防
便秘予防
健康チェック
薬の管理
コミュニケーションの工夫 1
コミュニケーションの工夫 2
家族が認知症になったら
言葉を失った認知症高齢者の場合
希望を育てる
おわりに
寄稿 祖父がいた居間 青山ゆみこ