
京大吉田寮百年物語
出版社: 小さ子社
- 何回かの廃寮危機を乗り越え、現在も学生による自治運営を続ける京都大学吉田寮。
1897年の京都帝国大学寄宿舎創設から、京都大学当局による吉田寮現棟・寮食堂明渡請求訴訟が起こされた翌年の2020年までを対象とし、その歩みをたどる。
京都大学新聞の連載企画を再構成。
吉田寮自治会と京都大学新聞社の全面協力により、多くの一次資料を参照し、出典を詳記。
さらに、
旧制三高以来各時代の図面を掲載した【図面でみる吉田寮】
歴史上の興味深いトピックをとりあげた【コラム】
一次資料を解説とともに紹介する【史料からみる吉田寮】
当事者が振り返る記録【証言】
関係者が特定のテーマについて考察する【論考】
など、よみもの・解説も充実、写真も多数収録した、吉田寮歴史本の決定版。
■目次■
第1章 創設と移転から終戦まで(1897年~1945年)
第2章 戦後の混乱、増寮運動(1945年~1967年)
第3章 学生部封鎖、第一次在寮期限(1968年~1989年)
第4章 寮空間の多様化、食堂補修・新棟建設(1990年~2014年)
第5章 老朽化対策交渉の停滞から「第二次在寮期限」へ(2015年~2020年)
【コラム】
もう一つの吉田寮―「吉田西寮」小史―
森毅と京大
竹本処分粉砕闘争
旧寮・新寮・新々寮と「新々寮四条件」
吉田寮の資料室─一次資料の蓄積─
京大の耐震化推進(一)取り残される吉田寮、西部講堂
同(二)二度目の吉田寮耐震調査
新棟建設とオールジェンダートイレ
吉田寮をめぐる予算
近年の大学運営方式の変化
市民と考える吉田寮再生百年プロジェクト
【史料からみる吉田寮】
河上肇教授講話(一九一五年)
確約「吉田寮現棟(管理棟・居住棟)の建築的意義」(二〇一二年)ほか全11記事
【証言】
自炊の安全と調理場の改修を達成した吉田寮の自治(冨岡勝・奈倉道隆)
新寮(熊野寮)建設闘争の記憶(折茂勝巳・山本駿一)
寮生活は思想を育む(髙橋龍太郎)
文化部情報局再建と資料集公刊(山本英司)
自主管理空間としての吉田寮食堂(唐仁原俊博)
生活ぐるみの異文化交流―留学生への日本語学習支援の経験から―(藤吉圭二)
家族で入寮するまでの経緯―セーフティネットとしての機能―(松野晴美)
【論考】
初代総長 木下広次と寄宿舎(冨岡勝)
吉田寮現棟・食堂「京大最古」の建築的価値(編集委員会)
戦前期吉田寮のアジア人留学生たち(盛田良治)
寮「自治」考 「責任ある自治」とは何か(福家崇洋)
入寮枠の性別要件をめぐる歴史(大隈楽)
吉田寮と大学の「確約」について(木村大治)
三つの史料に見る団交というコミュニケーション(編集委員会)
自治寮が培う生活の自律性(奈倉道隆)
学生生活委員として感じたこと(伊勢田哲治)
「建築文化財」京大寄宿舎(吉田寮)の保存・活用(中尾芳治)
近年の「教育寮」「国際学生寮」と吉田寮(冨岡勝)
・図面でみる吉田寮
・吉田寮関係年表 - 第1章 創設と移転から終戦まで(1897年~1945年)
創設から一時閉舎まで/寄宿舎移転から終戦まで
第2章 戦後の混乱、増寮運動(1945年~1967年)
戦後の混乱/増寮運動
第3章 学生部封鎖、第一次在寮期限(1968年~1989年)
学生部封鎖/第一次在寮期限
第4章 寮空間の多様化、食堂補修・新棟建設(1990年~2014年)
寮空間の多様化 団交確約体制の再確立/新寮獲得から現寮補修の模索へ/食堂補修・新棟建設の決定と歴史的価値の発見
第5章 老朽化対策交渉の停滞から「第二次在寮期限」へ(2015年~2020年)
当局執行部の交代と交渉の停滞/「入寮募集停止」をめぐる争い/全寮生への退去通告/争いは法廷へ
■コラム■
1 もう一つの吉田寮―「吉田西寮」小史―(盛田良治)
2 森毅と京大(編集委員会)
3 竹本処分粉砕闘争(編集委員会)
4 旧寮・新寮・新々寮と「新々寮四条件」(長谷川吉典)
5 吉田寮の資料室─一次資料の蓄積─(長谷川吉典)
6 京大の耐震化推進(一)取り残される吉田寮、西部講堂(編集委員会)
7 京大の耐震化推進(二)二度目の吉田寮耐震調査(編集委員会)
8 新棟建設とオールジェンダートイレ(大隅楽)
9 吉田寮をめぐる予算(編集委員会)
10 近年の大学運営方式の変化(編集委員会)
11 市民と考える吉田寮再生百年プロジェクト(喜友名正樹・繁澤良介)
■史料からみる吉田寮■
1 河上肇教授講話(一九一五年)
2 敗戦直後の舎生の生活(一九四五年)
3 奥田東「学寮に寄せる」(一九六五年)
4 佐佐木綱「青春を謳歌できる京大らしい寮を」「学寮について思うこと」(一九八四年)
5 一九八六年度入寮パンフレット『生活指南』への森毅・浅田彰寄稿文(一九八六年)
6 住友則彦「寮生との一年間を振り返って」(一九八八年)
7 西島安則「吉田寮在寮期限設定に伴う一連の措置の完了について( 所感)」 (一九八九年)
8 あっきー「あついぜ‼ 吉田寮炎上」(一九九七年)
9 尾池和夫「京都大学吉田寮を訪ねて」(二〇〇九年)
10 西村周三「学寮の意義について」(二〇一〇年)
11 確約「吉田寮現棟(管理棟・居住棟)の建築的意義」(二〇一二年)
■証言■
1 自炊の安全と調理場の改修を達成した吉田寮の自治(冨岡勝・奈倉道隆)
2 新寮(熊野寮)建設闘争の記憶(折茂勝巳・山本駿一)
3 寮生活は思想を育む(髙橋龍太郎)
4 文化部情報局再建と資料集公刊(山本英司)
5 自主管理空間としての吉田寮食堂(唐仁原俊博)
6 生活ぐるみの異文化交流―留学生への日本語学習支援の経験から―(藤吉圭二)
7 家族で入寮するまでの経緯―セーフティネットとしての機能―(松野晴美)
■論考■
1 初代総長 木下広次と寄宿舎(冨岡勝)
2 吉田寮現棟・食堂「京大最古」の建築的価値(編集委員会)
3 戦前期吉田寮のアジア人留学生たち(盛田良治)
4 寮「自治」考 「責任ある自治」とは何か(福家崇洋)
5 入寮枠の性別要件をめぐる歴史(大隈楽)
6 吉田寮と大学の「確約」について(木村大治)
7 三つの史料に見る団交というコミュニケーション(編集委員会)
8 自治寮が培う生活の自律性(奈倉道隆)
9 学生生活委員として感じたこと(伊勢田哲治)
10 「建築文化財」京大寄宿舎(吉田寮)の保存・活用(中尾芳治)
11 近年の「教育寮」「国際学生寮」と吉田寮(冨岡勝)
■図面でみる吉田寮■
■吉田寮関連年表■