歴史のなかの山論と集議社会

歴史のなかの山論と集議社会

出版社: 大阪大学出版会
著者: 石川 一三夫
  • 岐阜県・奥山入会訴訟に関する史料を手掛かりに、明治初期の裁判の実態と集議社会の精神および村落自治の実像を明らかにする。
  • 岐阜県・奥山入会訴訟に関する史料を手掛かりに、明治初期の裁判の実態と村落自治の実像、および集議社会の精神を明らかにする。村民の粘り強い戦いの跡を詳らかにし、民衆史の探究と「仲間共同体としての村」の再評価を行う。
  • “権力に従順ではない”村民の姿にみる「集議の精神と構造」
    岐阜県可児郡・奥山入会訴訟に関する膨大な在地史料を手掛かりに、明治初期の裁判の実態と活力ある村の自治の実像を明らかにする。個々の判決文と社会経済史を短絡させるのではなく、その中間に残された広汎な研究領域の開拓、主として裁判当事者の法意識や行動の研究に焦点を合わせた法社会史研究を試みた。村民の粘り強い戦いの跡を詳細にたどるとともに、民衆史の探究と近世・中世へと繋がる「仲間共同体としての村」の再評価を行う。
  • 凡例
    序章 課題と方法──奥山入会訴訟の研究
    第Ⅰ部 奥山入会訴訟
    第一章 奥山入会訴訟の発端
    第二章 岐阜県聴訟課での攻防(1)
    第三章 岐阜県聴訟課での攻防(2)
    第四章 岐阜県聴訟課での攻防(3)
    第五章 岐阜県聴訟課の裁許
    第六章 控訴への動き
    第Ⅱ部 控訴審
    第一章 控訴審のため東京へ
    第二章 東京上等裁判所での攻防(1)
    第三章 東京上等裁判所での攻防(2)
    第四章 訴訟と神社参詣
    第五章 裁判の裏面
    第六章 東京上等裁判所の判決
    第七章 奥山入会訴訟のその後
    第Ⅲ部 久々利惣山の近世山論史――奥山入会訴訟の淵源
    第一章 久々利惣山の観念とその淵源
    第二章 久々利惣山観念の変容
    第三章 近世村の確立と一村入会の形成
    第四章 『秘書東聞記』にみる延享元年の入会紛争
    第五章 江戸時代後期の入会訴訟と村落
    終章 総括と研究課題──近世村と集議社会の再評価
    参考史料一覧(年代順不同)・史料・あとがき

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