
父の四千冊 アイスランドのアーティストによる回想
出版社: 作品社
- 父が他界して八年、遺された四千冊の蔵書
アイスランドのアーティストである著者が、父の遺した大量の蔵書と向き合う日々を綴った、書物と喪失をめぐるメモワール。
出版社を経営していた父親が他界して八年。著者は、父の蔵書四千冊の整理という一大事業にようやく手をつけた。父親が蒐集していたアイスランドの名もなき人びとによる膨大な記録の書を読み、人びとの電車の中での過ごし方を観察し、レイキャヴィークのレストランで「半分」にされた本に困惑する。大量の蔵書と向き合う日々は、やがて著者を思わぬところへと連れていく──。
何かを残すこと、そして喪うことを中心に自由に思考を繰り広げた、詩的で深みある一冊。二〇一八年アイスランド文学賞ノンフィクション部門ノミネート。
「幸福感と冷感。こういった本には初めて出会う。美と混乱、悲しみ、死、再生に満ちている。書物と詩人〔=著者〕の父親に捧げるレクイエムだ」
――ラグナル・キャルタンソン(現代アーティスト)
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【目次】
1 喪われた書物を求めて──スケーヴィルズスタージル地域の海と陸の死者たちの記録、一八〇〇~一九五〇年
2 記憶の図書館──ビョルン・エイステインソン自伝
3 書物と偶然──ソイズアウルクロウクル・ディベートクラブ
4 書物と別れる──アイスランドの年代紀および新たな歴史の一葉
5 本のない時代の訪れを前に──墓の彼方の回想
6 旅の終わりの音楽
エピローグ 今日の陽は輝き
訳者あとがき
英語版訳者による注
参考文献 - 1 喪われた書物を求めて──スケーヴィルズスタージル地域の海と陸の死者たちの記録、一八〇〇~一九五〇年
2 記憶の図書館──ビョルン・エイステインソン自伝
3 書物と偶然──ソイズアウルクロウクル・ディベートクラブ
4 書物と別れる──アイスランドの年代紀および新たな歴史の一葉
5 本のない時代の訪れを前に──墓の彼方の回想
6 旅の終わりの音楽
エピローグ 今日の陽は輝き
訳者あとがき
英語版訳者による注
参考文献