マインドフルネスの探究
出版社: 北大路書房
- マインドフルネスで何が起こるのか? 瞑想実践と認知科学の研究に基づいて探究。身体的な体験から宗教的な体験へと至る道を示す。
- マインドフルネスで何が起こるのか? MBCT共同開発者のティーズデールが,長年にわたる自身の瞑想実践と認知科学の研究に基づいて探究,身体的な体験から宗教的な体験へと至る道を示す。実務的な「変化の実践」を超えて,マインドフルネスを深く探究するための「見方」(理解の枠組み)を,宗教的伝統と異なる形で提供する。[原著]Teasdale, J. (2022). What Happens in Mindfulness: Inner Awakening and Embodied Cognition. Guilford Press.
■主な目次
第1部 基礎編
第1章 幸福の追求
第2章 観念の世界
第3章 関連性の世界
第4章 一体化
第2部 マインドフルネス編
第5章 マインドフルネス:その中心的根本過程
第6章 マインドフルネス:その方法
第7章 マインドフルネス:その中身
第8章 感情的な苦しみの変容
第9章 マインドフルネス:その理由
第3部 内なる目覚め編
第10章 目覚めた心
第11章 フローから学ぶこと
第12章 隠された宝
第13章 目覚めた心の理解
第14章 目覚めへの道 - 日本語版序文
巻頭言
序 章
鍵となる考え/本書を最大限に活用する方法
第一部 基礎編
第一章 幸福の追求
概念的な方略/別の自己となる/健忘症の興味深いケース/幸福を買う可能自己/セルフ・ディスクレパンシー理論/二本の矢/自己の観念を守ろうとする欲求/自己指針は一貫性がなくつじつまが合わない/踏み車につながれて/恐怖と渇望/恐怖・悲嘆・断絶/自己指針と安全性/自己永続的なシステム
第二章 観念の世界
概念的な認識方法/概念的な認識方法の鍵となる特徴/概念は抽象である/目標を達成する方略/概念と「現実」/概念と文脈/概念は「現実」の構造よりもむしろ抽象的知識の構造を反映している/概念的な認識との関係性
第三章 関連性の世界
関連性と関係性:全体論的直感的な認識の基本的な側面/質的な差/身体化された認識/全体論的直感的な意味の進化的な起源/マルチモーダルな処理/心的モデル/全体論的直感的な認識/心的モデルと行為/基本感情と行為/二つの認識方法と二つの経験世界/感情・注意・経験世界
第四章 一体化
心的ホラーキー/心的ホラーキーと一体化の、進化的な優位性/一体化の幸福/自動的な一体化 vs 柔軟な一体化/経験世界/一貫性・共鳴・よい感情/感応する共鳴/共鳴・関与・一体化
第二部 マインドフルネス編
第五章 マインドフルネス:その中心的根本過程
中核的な提案/統制的処理/認知の中央エンジン/ワーキングメモリ/マインドフルネス:その根本的中核過程
第六章 マインドフルネス:その方法
意図的に、今この瞬間に、価値判断せず、注意を向ける/気づきを保つ/なぜ身体なのか?/初心者の心/感情と動機づけ
第七章 マインドフルネス:その中身
気づき/豊かで多次元的な気づき/狭くも広くもある気づき/現在中心の気づき、それとも、過去の回想?/判断しない気づきか、識別への欲求か/自動操縦を越えて/認識すること/心を知る心:メタな気づき/経験とともに存在する/関与する/脱中心化/意図と目標
第八章 感情的な苦しみの変容
体験の回避/別のアプローチ/自己永続的なシステム/変化のための方略/何に基づいて心が作業しているかを変化させる/どのように心が情報に基づいて作業しているかを変化させる/何が処理されているかの見方(心的モデル)を変化させる
第九章 マインドフルネス:その理由
マインドワンダリング/マインドワンダリングとマインドフルネス/マインドワンダリング・マインドフルネス・認知の中央エンジン/皿を洗う/物語的自己と経験的自己/貧窮化した生活
第三部 内なる目覚め編
第十章 目覚めた心
目覚めた心は、二元性と分離の知覚を超越する/主体―客体の二元性を超越する/自己―他者の二元性を超越する/自己―神の二元性を超越する/独立して存在する分離した実体としての自己という経験を超越する/目覚めた心は高く価値づけられている/目覚めた心は、生きとし生けるものに対する無条件の慈しみ・慈悲・善意を内包する/無限で、無条件で、認識する愛
第十一章 フローから学ぶこと
フロー/何によってフローは内発的に報酬となるのか?/変化内持続性/フローからの一般化/より高次の心的モデル/親密な関係/収穫・貯蔵・統合
第十二章 隠された宝
気づき?/気づきと空性という智慧/道具的な気づきと非道具的な気づき/全体論的直感的システム上位モデル(HOL-ISSMs)/純粋な気づき:隠された宝
第十三章 目覚めた心の理解
復帰する導師/目覚めた心は二元性と分離の知覚を超越する/目覚めた心は高く価値づけられている/無条件の慈しみ・慈悲・善意(愛)/「すべてのなかにすべてを」みる
第十四章 目覚めへの道
私たちの道/倫理的行動/手放すこと/慈 悲/愛/結論
謝 辞
訳者あとがき
索 引
文 献