ジェンダーに基づく暴力の連鎖を断ち切る
出版社: 明石書店
- 親密なパートナーからの暴力、性的虐待、身体的・経済的・心理的虐待、テクノロジーを悪用した暴力、人身売買、女性器切除、強制的な児童婚など、女性や女児に対する暴力を撲滅するにはどうしたらよいか。OECD調査研究をもとに、この複雑な問題の根本的な解決に迫る。
- 序文
頭字語・略語
要旨
第1章 ジェンダーに基づく暴力の防止と対処が重要な理由
1.1 ジェンダーに基づく暴力は社会に蔓延している問題であり、政府にとって最優先すべき課題である
1.2 GBVの高いコスト
1.3 GBVに関してCOVID-19がもたらした特有の課題と機会
1.4 OECD GBVガバナンス・フレームワーク
1.5 本書の手法と構成
第2章 強固な法的枠組みの必要性とその構築
2.1 国際社会はGBVに関して基準となる重要な枠組みと指標を確立してきた
2.2 DVに関する国の法的枠組みの欠陥が女性をリスクにさらす
2.3 レイプに対し同意に基づく法的枠組みを採用することは、性的暴力に関する誤った考えを正そうとする国の意図の表れである
2.4 セクシャルハラスメントは公共の場、教育環境、職場での差別を永続させる
2.5 女性器切除と児童婚を禁止する法律は悪影響から女児を保護できる
2.6 政策提言
第3章 総合的かつ効果的な全政府的アプローチ
3.1 はじめに
3.2 GBV撲滅のための全政府的なシステムによるアプローチに向けて
3.3 政策提言
第4章 被害者/サバイバー中心のガバナンスとサービス文化
4.1 はじめに
4.2 OECD加盟国全体で被害者/サバイバー中心の文化を確立するために
4.3 危機下でも被害者/サバイバー中心の文化を維持する――COVID-19パンデミックから得た教訓
4.4 政策提言
第5章 親密なパートナーからの暴力への対応
5.1 IPVは統合的な対応を必要とする複雑な問題である
5.2 統合的政策はGBV撲滅のための全政府的枠組みの鍵である
5.3 統合的サービス提供とは?
5.4 統合的サービス提供はIPVへの対応でどのような役割を担うのか?
5.5 IPVに対処するためのサービス提供における機会と課題
5.6 政策提言
第6章 司法へのアクセスと説明責任
6.1 はじめに
6.2 被害者/サバイバー中心の司法へのアクセス経路に向けて
6.3 GBV事件の説明責任に対する解決手法とアプローチ
6.4 説明責任と評価はGBV対応の有効性向上に不可欠である
6.5 COVID-19パンデミック下でのGBVに対する司法の対応
6.6 政策提言
謝辞