ドイツ哲学史 1831-1933〈新装版〉

ドイツ哲学史 1831-1933〈新装版〉

出版社: 法政大学出版局
著者: ヘルベルト・シュネーデルバッハ、舟山 俊明、朴順南、内藤 貴、渡邊 福太郎
  • ドイツ哲学衰退期の歴史にあえてターゲットを絞り、ヘーゲルとハイデガーの間の哲学的空白という広く共有された信念、その結果として新カント学派に下された認識論への還元主義という一面的な評価、生の哲学がおよぼした絶大な影響力の忘却など、現代のかたよった哲学的認識に再考をうながす。「問題史」的構成によって近現代ドイツ哲学へのパースペクティブを与えてくれる必読の基本文献。
  • ドイツ語版への序言
    凡例
    プロローグ
    一節 時代区分
    二節 方法
    三節 「観念論」
    四節 テーマの概観
    一章 時代の概観
    一節 政治史
    二節 社会史
    三節 ドイツ文化に関する所見
    四節 大学─教養─学問
     一 フンボルト大学
     二 制度的規制
     三 「研究と教育の統一」とは何か
     四 「学問を通じた教養」から「職業としての学問」へ
     五 ドイツの大学、教養、学問の「失敗」について
    二章 歴史
    一節 歴史主義
     一「歴史主義」
     二 歷史主義的啓蒙と歴史的意識
     三 歴史主義の二つの段階
    二節 「……歷史哲学の拒否」
     一 歴史哲学への批判
     二 歴史学派の歴史哲学について
     三 歴史の統一性?
    三節 歴史の合理的批判
     一 ドロイゼンの史学論
     二 ディルタイにおける精神科学の基礎づけ
     三 歴史の超越論哲学
    四節 歴史からの離反
     一 歴史科学に対するショーペンハウアーの攻撃
     二 ニーチェの歴史的教養批判
     三 「歴史哲学との訣別?」
    三章 学問/科学
    一節 学問/科学の役割変化
    二節 学問/科学の構造変化
     一「学間史について」
     ⑴ 諸学部の構造
     ⑵ 自然科学
     ⑶ 補説――ロマン主義的‐観念論的自然哲学
     二 学間/科学の動態化
     ⑴ 経験主義化
     ⑵ 時間化
    三節 哲学と学問
     一 科学としての哲学
     二 哲学としての科学
     三 批判としての哲学
     四 哲学の復権
    四章 理解
    一節 問題
    二節 一般解釈学(シュライアーマッハー)
    三節 解釈学と史学論(ドロイゼン)
    四節 「生の客観態の解釈」(ディルタイ)から「現存在の解釈学」(ハイデガー)へ
     一 ヴィルヘルム・ディルタイ
     二 ハインリヒ・リッカート
     三 その他の立場
     四 マルティン・ハイデガー
    五章 生
    一節 非合理的なものの形而上学
     一 生と精神
     二 生と世界
     三 生と認識
    二節 生の哲学の諸類型
     一 形而上学的な生の哲学
     二 歴史哲学的な生の哲学
     三 倫理学的な生の哲学
    三節 生の哲学と実存哲学
     一 カール・ヤスパース
     二 マルティン・ハイデガー
    六章 価値
    一節 哲学問題としての「価値」
     一 存在と当為
     二 存在と妥当
     三 付論「ニヒリズム」について
    二節 価値哲学の三つの類型
     一 観念論の価値論的再解釈(ヘルマン・ロッツェ)
     二 超越論的価値哲学(ヴィルヘルム・ヴィンデルバント、ハインリヒ・リッカート)
     三 現象学的価値哲学(マックス・シェーラー、ニコライ・ハルトマン)
    三節 付言 価值哲学のその後の運命について
    七章 存在
    一節 カントとヘーゲル以降の存在論の歴史
    二節 存在論と現象学(エドムント・フッサール)
    三節 基礎的存在論(マルティン・ハイデガー)
    四節 批判的-実在論的存在論(ニコライ・ハルトマン)
    五節 存在論の現在?
    エピローグ──人間
    一節 「哲学的人間学」
    二節 「実存的概念」から「欠陥存在」へ
    三節 人間学以降に哲学すること
    訳者あとがき
    原注
    ドイツ哲学史年表
    人名索引

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