一銭五厘たちの横丁

一銭五厘たちの横丁

出版社: 筑摩書房
著者: 児玉 隆也、桑原 甲子雄
  • 桑原甲子雄が撮影した留守家族たち、出征してその写真を受け取った横丁の兵士たちの戦中・戦後を記録した傑作ルポ。解説 鶴見俊輔/児玉也一
  • 戦後30年を前にした東京・台東区の下町で、著者は、戦時中に桑原甲子雄により撮られた「氏名不詳」の人びとを探して、ひたすら露地を歩き、家の戸をたたいた。そうして探し当てた彼らが語ったのは、戦場と横丁、それぞれに降りかかった「戦争」だった。写真の留守家族たち、一銭五厘のハガキで出征した横丁の兵士たちの戦中・戦後を記録したルポルタージュの名著。
    解説 鶴見俊輔/児玉也一
    「写真は九十九枚で終ってはいるが、写されなかった百枚めの写真は、まぎれもなく撮影者の桑原自身であり、取材者の私であり、歴史に名をとどめることのない無量大数の氏名不詳日本人である。私の作業は、この写真の人びとの三十年後を訪ねることにあった。同時にそれは、天皇から一番遠くに住んだ人びとの、一つの昭和史を聞きとることでもある」(本文より)

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