
人といることの、すさまじさとすばらしさ
出版社: twililight
- あたらしく引っ越してきた郊外の団地で、長年苦手としてきた「人とともにいること」の学びと向き合う日々を綴った日記的自伝
- あたらしく引っ越してきた郊外の団地で、長年苦手としてきた「人とともにいること」の学びと向き合う日々を綴った日記的自伝。“書くことが、時間をかけることが、わたしをケアフルでいさせてくれる”
- 植本一子さん、安達茉莉子さん、推薦!
人間関係101の人たちへ。
“「ああもう無理だ、くたくただ 」、相変わらずベッドに大げさに倒れ込みながら、「でも それってなんでなの?」「じゃあどうしたら楽になる?」まるで何かの実験みたいにしつこく自分に問いかけて、消耗しない人との距離を、毎日言葉でさぐっている(わからなくなれば、入門クラスの生徒よろしく、書店に、図書館に駆け込んで、先達たちの言葉をあおぎながら)”(「はじめに」より)
2010年よりパーソナルな語りとフィクションによる救いをテーマにしたzineを定期的に発行し、2023年にはtwililightから初めてのエッセイ集『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』を刊行した翻訳・文筆家のきくちゆみこ。
今作『人とともにいることの、すさまじさとすばらしさ』は、あたらしく引っ越してきた郊外の団地で、長年苦手としてきた「人とともにいること」の学びと向き合う日々を綴った日記エッセイ。
“遠くの生に思いを寄せながらも、身近なところにいる、それでも自分とはちがう「他者」へのまなざしを変えなくては、たどり着けない場所があるような気がしていた。ケアをじゅうぶんに発揮しながら絶え間なく人と向き合い、それでいて自分を消耗させない方法をなんとか見つけたかった。
だからこそ、家族よりは遠く、それでも「いま・ここ」で日々関わることになった団地やコミュニティについて、そこにどっぷり浸かっている自分について、書いてみたかったんだと思う。”(「あとがき」より)
前作同様、twililight web magazineでの連載をまとめ、書籍化にあたって全12回に「アフター・トーク」を書き下ろしました。
装画は中島ミドリ、デザインは横山雄。
“書くことが、時間をかけることが、わたしをケアフルでいさせてくれることを、これまでの経験で知っていたから。くり返しにしか思えない日々のなかにこそ、奇跡のような瞬間が隠れていることを、見慣れたはずの顔の上に、ふと思いがけない表情が浮かぶことを、書くことがずっと教えてくれていたから。”(同前)
《推薦コメント》
植本一子
「ひとりではできないことを、人といなくてはできないことを経験するために生まれてきて。この世界には生きる価値があるのだと気づかせてくれる。」
安達茉莉子
「人といることは、本当は秘儀のよう。団地、高速道路、図書館、海——日記という形式から織られる物語の糸先は、私やあなたの織物にもつながっている。」 - まえがき
1「秘儀は赤い道で起こる」
2024年9月♡日(水)の日記
2「名前、人をつなぐ呪文としての①」
2024年10月✴︎日(日)の日記
3「名前、人をつなぐ呪文としての②」
2024年10月☽日(金)の日記
4「ていねいさと親しさのあいだで」
2024年11月☂︎日(土)の日記
5「ときにはストレンジャーになって」
2024年12月✞日(水)の日記
6「Three is the magic number」
2025年1月𓆙日(水)の日記
7「お風呂のパラダイス」
2025年2月♨︎日(火)の日記
8「枝の上の小鳥たち」
2025年3月𓅪日(木)の日記
9「花の陰」
2025年4月🌸日(金)の日記
10「共感の先、共感の手前」
2025年5月✚日(土)の日記
11「贈与の輪っか」
2025年6月➰️日(日)の日記
12「身体を持った幽霊」
2025年7月𓍦日(木)の日記
13「ケア-フルな山小屋」、そしてあとがき
