
街に戦場あり
出版社: 筑摩書房
- 一九六〇年代、哀しみとしたたかさに満ちた東京の肖像。週刊『アサヒグラフ』誌上で連載された幻のピクチャーエッセイの文庫化。解説 堀江秀史
- 1966年、写真に強い関心を寄せていた寺山修司は、既成の写真に懐疑を抱き挑発的な作品を発表していた森山大道、中平卓馬と共に「アサヒグラフ」誌上で孤独な都会を生きる人々を活写する写真エッセイの連載を始めた。競馬場、見世物小屋、上野駅、パチンコ屋……流されるまましたたかに憂世を漂っていく彼らの姿は、高度成長期真っ只中の昭和の肖像だ。当時、B4判の誌面にアレ・ブレ・ボケの画像と、事実ともフィクションともつかないテキストとを並置し、写真と文章が同じ重さで読まれるルポルタージュとして発表された、今や神話と化したこの連載全編を文庫オリジナルとして復刊。解説 堀江秀史
- 1 ああ歌謡曲!
2 放浪の馬への手紙
3 肉体なればこそ
4 親指無宿たち
5 怒りを我等に!
6 エロダクション交響楽
7 喜劇・百万長者
8 上野は俺らの心の駅だ
9 新宿のロレンス
10 見世物よ、もう一度
11 友情何するものぞ
12 戦士の休息
13 歩兵の思想
14 ジャパン・ドリーム
15 暁に祈る
16 銃
解説 堀江秀史
