
氾濫する豊饒の海
出版社: 鳥影社
- 三島由紀夫生誕100年 没後55年記念。三島論の集大成‼
- 三島由紀夫生誕100年 没後55年記念。三島論の集大成‼
- 三島由紀夫生誕100年 没後55年記念
三島論の集大成
今一度、あの衝撃的な最期へと三島が辿った道筋を、辿ってみよう。(中略)最後の五年間(実際は六年間)に絞って、と思い立ち、批判的言辞も遠慮なく書き込んだのだが、改めてこの作家の大きさ、文字どおり生命懸けの姿勢に驚嘆の思いを深めることになった。その三島由紀夫の生誕百年を前にして、拙著が刊行の運びとなったのを、喜びとしたい。(本書「あとがき」より) - Ⅰ
1 毎月の果てしない循環
2 何かが終った
3 『月澹荘綺譚』と『三熊野詣』
4 永福門院
Ⅱ
5 『憂国』の映画化と殉教劇
6 篦深く射貫け
7 『春の雪』を書き出す
8 竜胆の花を摘んで
9 イデェの激突
10 アルフォンスは私
11 天国への裏階段
12 映画『憂国』の公開
13 まず『悪臣の歌』から
14 ノート『松平頼安伝』と兄・頼徳
15 ああ、危険だ! 危険だ!
16 見えない扇が徐々に
17 身を浄める炎
Ⅲ
18 百合と荒野と
19 二つの出会い
20 三輪山から江田島、熊本への旅
21 橋川文三と林房雄
22 昭和四十二年の元旦前後
23 法という論理の高みで
24 お前は荒ぶる神
25 自衛隊へ入隊
Ⅳ
26 黄昏の領域へ
27 「究極感覚」の探求
28 『朱雀家の滅亡』
29 涙の泉の筧に
30 改めて『葉隠』
31 終りのない庭
32 インドなどへの旅
33 不死の誘惑
Ⅴ
34 今一つの生まれ変り
35 突然、戦慄する
36 言葉の画布は虚無
37 物語とF104
38 集団の一員へ
39 神社の朝と劇場の夜
40 『文化防衛論』をめぐって
Ⅵ
41 あどけない月光姫
42 輪廻が空中観覧車のように
43 横笛の音が
44 自作短篇を選ぶ
45 「楯の会」と『わが友ヒットラー』と
46 川端康成にノーベル賞
47 「血と薔薇」創刊
Ⅶ
48 戦時下は輪廻研究
49 廃墟の中で
50 小説とは何か
51 東大安田講堂
52 『癩王のテラス』
53 精神と肉体の対話
54 歌舞伎の新作
55 事後を託す手紙
56 富士の見える別荘
57 国際反戦デーと楯の会パレード
58 流竄の為朝を主人公にして
59 遥か南海の島へ
60 モドリと宙乗りと
Ⅷ
61 行動へ時間を煮詰める
62 日航ハイジャック事件
63 『暁の寺』の完結へ
64 完結の不快と再度の最終計画
65 「薔薇刑」の涅槃図
66 『天人五衰』と決めて
67 文化の亭午と『源氏物語』
68 永遠に彷徨う船長と……
69 憲法改正は九條だけでなく
70 海を見守る少年
71 松陰の名を借りて
72 老いた男女の不埒
73 『果たし得てゐない約束』の数々
74 最終行動の日を共有
Ⅸ
75 天人の五衰とは?
76 月修寺への道行
77 海波が断末魔の表情を……
78 地獄の三丁目だよ
79 知能指数抜群の少年
80 勢いよく書き進めて
81 自然を拒否
82 書誌と展覧会など
83 最後の日
84 夏の日ざかりの庭で……
あとがき
