フランスという国家
出版社: 吉田書店
- “国家”はもはや時代遅れなのか
福祉国家の危機、欧州統合やグローバリゼーションの進展、新自由主義の台頭、急進的なイスラム主義とテロ、黄色いベスト運動……、そして、新型コロナ危機。
――フランス社会を取り巻く変化に直面し、国家はいかに適応してきたのか。
フランス行政学の第一人者が、フランス国家の歴史的な成り立ちと変遷を丹念に振り返り、新型コロナ危機が伝統的な国家モデルの復権をもたらしたと分析する。 - 日本語版への序文
序 章
第一章 フランス型国家モデル
1 基盤
2 特異性
第二章 国家モデルの不安定化
1 脱神聖化
2 通俗化
3 再構成
第三章 国家モデルの再評価
1 主権の再興
2 福祉国家の復活
3 国家機構の適応
第四章 国家モデルの再設計
1 主権に関する難題
2 安全に関する難題
3 市民に関する難題
4 デジタル化に関する難題
補 章 新たな経済介入主義へ
1 経済的愛国主義の興隆
2 経済的愛国主義の両義性
3 経済的愛国主義に関する難題
結 語
訳者あとがき