なぜ少年は聖剣を手にし、死神は歌い踊るのか

なぜ少年は聖剣を手にし、死神は歌い踊るのか

出版社: 文学通信
著者: 神戸神話・神話学研究会、植 朗子、清川 祥恵、南郷 晃子、川村 悠人、渡 勇輝、木下 資一、斎藤 英喜、横道 誠、木村 武史、勝又 泰洋、三村 尚央、上月 翔太、鈴村 裕輔、庄子 大亮、平藤 喜久子、藤巻 和宏、河野 真太郎
  • 映画、マンガ、アニメ、音楽、ゲーム、ラノベを学問する方法!
    ありとあらゆる場面で私たちは漫画を読み、ゲームをし、アニメや映画を鑑賞しています。この本は、それらを「学問」としてより深く知りたい、考えたいとあなたが思ったときに――ポップカルチャーと神話をめぐる学びの旅に出たいとあなたが思ったそのときに――携えるアイテム、手に取る一冊として作りました。
    扱うのは、米津玄師「死神」、『BLEACH』、東方Project、『サマータイムレンダ』、『呪術廻戦』、『鬼滅の刃』、怪奇漫画、『美少女戦士セーラームーン』、蜷川幸雄の舞台演出、『葬送のフリーレン』、『坂道のアポロン』、『君の名は。』、『ゴジラ』、神話と宗教リテラシー、「美しい国」のポップカルチャー、『進撃の巨人』、『ジャガーノート』他多数。
    各章の冒頭には、「アプローチ方法」と「作品概要」を記し、どのような学問的な立場から、どのような分析視点から、それぞれの論者が作品にアプローチするかを示し、読解していく方法を丁寧に記しました。
    物語は、読まれると同時に私たちの見る世界を形作り、息づきはじめたイメージは、あらたな枠組みを作りはじめる――。そんな物語とそこに現れる神話は、現代を生きる私たちにとって何なのでしょうか。
    ポップカルチャーや神話について関心がある人はもちろん、レポートや卒論のような少し「真面目」な目的でポップカルチャーや神話、あるいはその両方の関係を考えたいという人に。
    執筆は、植朗子、清川祥恵、南郷晃子、川村悠人、渡勇輝、木下資一、斎藤英喜、横道誠、木村武史、勝又泰洋、三村尚央、上月翔太、鈴村裕輔、庄子大亮、平藤喜久子、藤巻和宏、河野真太郎。
    装画:いそにん(@isonin7777)
  • はじめに
    [米津玄師「死神」×死神]
    米津玄師「死神」考(南郷晃子)
    一 はじめに/二 落語「死神」と米津玄師「死神」/三 落語「死神」のルーツ/四 日本における死神/五 死神の喜悦/六 終わりに
    [BLEACH×言葉]
    死神たちは言葉を振るう――『BLEACH』と古代インドにおける言葉と詠唱 (川村悠人)
    一 はじめに/二 『BLEACH』と古代インドにおける言葉/三 言葉の詠唱/四 おわりに― 古代と現代を繋ぐ「言葉」
    [東方 Project×幻想]
    トポスとしての別世界――「東方 Project」の世界観と想像力(渡勇輝)
    一 はじめに/二 データベースとしての東方/三 底流にある「神道」的世界/四 トポスとしての別世界/五 おわりに
    [コラム]
    『サマータイムレンダ』の蛭子神――異形神の孤独と悲しみ(木下資一)
    [コラム]
    「魔術師」として生きること(斎藤英喜)
    [鬼滅の刃×聖剣]
    『鬼滅の刃』炭治郎に継承される「聖剣」――日輪刀と刀鍛冶の物語(植朗子)
    一 はじめに/二 日輪刀と鬼殺隊の超自然的な力/三 竈門家と「日の呼吸」をつなぐ縁/四 継承される「聖剣」縁壱の日輪刀/五 「聖剣」と「英雄」のモティーフ/六 「聖剣」継承の助力者となる刀鍛冶たち/七 おわりに
    [怪奇マンガ×終末]
    神話の原初的断片としての怪奇マンガ――ジャンル論的考察(横道誠)
    一 聖俗×生理的な嫌悪感×狂気=戦慄+拙劣/二 日本怪奇マンガ小史/三 五つの作品に焦点を当てて/四 おわりに
    [美少女戦士セーラームーン×ブリコラージュ]
    美少女戦士セーラームーン――ブリコラージュと神話・宗教・スピリチュアリティ・科学技術(木村武史)
    一 はじめに/二 伝統的な神話素とモチーフの採用と転換/三 セーラー戦士の身体表象/四 コズミックな戦い/五 科学 /技術と神話・宗教の融合/六 結び
    [コラム]
    ローマ神話の「母と息子」――『コリオレイナス』にみる蜷川幸雄の階段の利用法(勝又泰洋)
    [葬送のフリーレン×記憶]
    「英雄神話」の語り直しとしての『葬送のフリーレン』(三村尚央)
    一 序/二 過去の模倣としての現在/三 「内なる心」を描く物語形式―叙事詩から小説へ/四 過去を思い出すことの重要性と危険性/五 「魔法」と「言葉」―自身の「外」と「内」の繋がりと断絶/六 結語
    [坂道のアポロン×音楽]
    ジャズする神々、あるいは友人たち――『坂道のアポロン』における神話的イメージの重なり合い(上月翔太)
    一 「坂道のアポロン」とは誰か/二 もうひとりの「アポロン」/三 呪いと憧れの神話的イメージの重なり/四 光の交流/五 アポロン的音楽とディオニュソス的音楽のマンガ表現/六 ジャズのマンガ表現/七 ケンカとしてのジャズ
    [君の名は。×彗星]
    映画『君の名は。』に見出す「現代の神話」の可能性(鈴村裕輔)
    一 はじめに/二 入れ替わる身体の神話性/三 水と彗星/四 彗星と大火/五 忘却と記憶/六 スペクタクルとしての災厄/七 おわりに
    [ゴジラ×怪獣]
    「怪獣」の神話性――『ゴジラ』たちは何を表象するのか(庄子大亮)
    一 はじめに/二 ゴジラ映画の展開/三 ゴジラが意味するもの―ゴジラと竜/四 「他者」としての怪獣/五 怪獣の多様な相貌/六 おわりに
    [コラム]
    ポップカルチャーから何を論じるのか(平藤喜久子)
    [コラム]
    保守×愛国×神話――「美しい国」のポップカルチャー(藤巻和宏)
    [進撃の巨人×天地創造]
    国造りと(反)成長の物語――『進撃の巨人』とポスト冷戦の私たち(河野真太郎)
    一 はじめに/二 巨人の神話/三 戦後日本と『進撃の巨人』/四 グローバリゼーションと民族紛争、部族主義へ/五 反成長と不思議の国の巨人たち
    [ジャガーノート×ポスト・コロニアリズム]
    暴走する運命――英米近代における「ジャガーノート」表象(清川祥恵)
    一 序/二 「ジャガーノート」のエティモロジー/三 「狂気」の自覚/四 運命の糸/五 結論―暴走する世界の行方
    あとがき(植 朗子)
    執筆者プロフィール

人気の社会/思想/経済書籍

クレジット表示/商標について
サイトについて