コミュ二ケーション経済史の方法と展開
出版社: 論創社
- コミュニケーション〈経済史〉の嚆矢
コミュニケーション経済史の方法を〈マルクス的〉視点から確立した後に、日本の「情報通信業」とイギリス・アメリカの「放送業」の二つを、その歴史的事例として分析する労作!
本書は標題のとおり、コミュニケーション経済史の「方法」と「展開」について論じたものである。
コミュニケーションの歴史に関し、その概観や社会史について論じた本はあるが、経済史について論じた本はない。したがって本書は、これまで論じられてこなかったコミュニケーションの「経済史」についてはじめて書かれたものである、といって差し支えないだろう。(「本書「あとがき」より」 - 第Ⅰ部 コミュニケーション経済史の方法
第一章 コミュニケーション経済史の視角と方法
―コミュニケーションの生成と変化―
第一節 コミュニケーションの生成のための前提諸条件
第二節 原始共同態におけるコミュニケーション形態
第三節 コミュニケーション形態の変化のための前提諸条件
第四節 社会的分業の展開とコミュニケーション形態の変化
第一項 社会的分業の展開
第二項 コミュニケーション形態の変化
第二章 資本主義的コミュニケーション形態
第Ⅱ部 コミュニケーション経済史の展開
第一章 情報通信業
第一節 情報搬送業の生成と展開
第一項 西欧における情報搬送業の生成と展開
① 西欧における情報搬送業の生成 ② 西欧における情報搬送業の展開
第二項 日本における情報搬送業の生成と展開
① 日本における情報搬送業の生成 ② 日本における情報搬送業の展開
第二節 情報処理業の生成と展開
第一項 情報処理業の生成
第二項 情報処理業の展開
第三節 情報通信業の生成と展開
第一項 情報通信業の生成の条件
第二項 情報通信業の生成の規制
①通信回線の共同使用の規制
②通信回線の他人使用の規制
第三項 情報通信業の生成の規制緩和
① 規制緩和の要求と実現 ② 規制緩和の結果
第四項 情報通信業の展開
① 電々公社 ② 国際電々 ③ 情報通信業(民営)
第四節 政府による情報通信業助成策
第一項 資金的・制度的助成
① 資金的助成(資金の確保) ② 制度的助成(税制上の優遇)
第二項 情報通信需要の創出
第二章 放送業
第一節 放送業の生成―出現過程―
第一項 序論
第二項 アメリカにおける放送業の出現
第三項 イギリスにおける放送業の出現
第二節 放送業の展開―成立過程―
第一項 イギリスにおける放送業の成立
① イギリス放送会社の諸問題 ② サイクス委員会 ③ 郵政大臣とイギリス放送会社との
あいだの修正協定 ④ クロフォード委員会
第二項 アメリカにおける放送業の成立
① アメリカにおける放送業の成立過程 ② アメリカにおける放送業の成立基盤
あとがき