張載思想研究

張載思想研究

出版社: 北海道大学出版会
著者: 山際 明利
  • 張載の人と思想について総合的に探求した、史上初の日本語による専門著作。思想史的な読みを通じて張載思想の独自性を解明する。
  • 北宋の大儒、張載の人と思想について総合的に探求した、史上初の日本語による専門著作。張載の言説を思想史的な読みで再解釈することを通じてその独自性および限界、思想史上の影響を解明する。
  • 北宋の大儒、張載(張横渠)の人と思想について総合的に探求した、史上初の日本語による専門著作。張載の言説を思想史的な読みで再解釈することを通じて「朱子学の先駆者」という固定観念から解き放ち、その独自性および限界、思想史上の影響力を解明する。
  • 凡例
    序論
    一 研究の目的
    二 研究の方法
    〔第一部 張載の生涯と事績〕
    第一章 張載の生涯
    一 世系
    二 生涯
    三 官僚としての事績
    四 張載の門弟
    第二章 張載の著作
    一 正蒙
    二 西銘、東銘
    三 易説
    四 経学理窟
    五 語録
    六 張子全書
    〔第二部 張載の思想〕
    第一章 「太虚即気」——存在論、本体論
    一 張載の生滅論
    二 張載の本体論
    本章の結び
    第二章 「天地之性」「気質之性」——心性論
    一 考察の前提
    二 張載の性説
    三 術語の由来
    四 「性」と「情」と
    五 「気質」と「才」と
    六 為学修養の目的
    本章の結び
    第三章 孔子に関する見解——死生観、聖人観
    一 「七十而従心所欲不踰矩」——死生観
    二 「子絶四。毋意、毋必、毋固、毋我」——聖人観
    本章の結び
    第四章 「空」に関する見解——「虚中」の説
    一 北宋までの「屢空」説
    二 張載の「空空」説と呂大臨の「聞見」説
    三 朱熹の「空乏」説
    四 「虚」と「空空」と
    本章の結び
    第五章 「格物」に関する見解
    一 唐代までの「格物」解釈
    二 張載の「格去」説
    三 司馬光の「扞禦」説
    四 南宋理学の「格物」解
    五 南宋心学の「格物」説
    六 王学の「格物格去」説
    七 陽明以後
    本章の結び
    第六章 礼に關する見解
    一 経典としての礼
    二 日用の礼
    三 理念としての礼
    四 礼に関する復古思想
    五 復古思想と統治思想と
    六 道学と政術と
    本章の結び
    〔第三部 宋明理学の中の関学〕
    第一章 道学における「気」の性格
    はじめに
    一 北宋道学諸儒の気論
    二 胡宏の気論
    三 朱熹および真徳秀の気論
    本章の結び
    第二章 道学の修養説——朱子学と関学
    一 赤子之心
    二 張載の修養説
    三 呂大臨の未発説
    四 未発已発を巡る論争
    五 程門の修養説
    六 湖南学の未発観
    七 朱熹の未発観
    八 朱子学以後の未発観
    本章の結び
    第三章 天泉橋問答の太虚説——王学と関学
    一 大塩平八郎の太虚説
    二 張載の太虚説
    三 程氏の太虚否定
    四 呂大臨の「空」説
    五 朱熹の太虚解釈
    六 王学の太虚説
    七 「良知」と「太虚」と
    八 天泉橋問答
    九 王畿の太虚観
    十 銭徳洪の太虚観
    十一 王学における太虚の位置づけ
    本章の結び 
    第四章 朱熹の「存順没寧」解——宋明理学と関学
    一 『論語』朝聞夕死章
    二 「朝聞夕死」解釈の諸相
    三 「朝聞夕死」と「存順没寧」と
    四 朱熹晩年の「朝聞夕死」
    五 朱熹の「夭寿不貳」解
    六 「盡心知性」解釈の定位
    七 「存順没寧」解釈変更の意味
    八 理念から実体へ
    本章の結び
    結び
    補説一 『張載集』所収「横渠易説」に関する覚書
    補説二 横渠四句に対する中国共産党指導部の言及
    付録一 北宋四子墓探訪記
    付録二 横渠鎮再訪録
    付録三 「儒蔵」における『孟子精義』の点校に関する一疑問点
    付記
    参考文献
    あとがき
    書名索引
    人名索引

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