貧困・孤立からコモンズへ
出版社: 太郎次郎社エディタス
- 「格差と貧困の15年」の課題をつかみ、先駆的実践を知るための格好の書。
困難があっても、だれもが普通に生きられる社会へ。
不登校34万人、虐待やヤングケアラーにみる養育困難の増加、親の孤立……。
困窮と不利の連鎖を断ち、生きる場とつながりをどう保障するか。
各分野の研究者と支援のエキスパートたちが、子ども・若者の困難をめぐる課題を示し、いのちを支える取り組みを伝える。 - [序] 日本の貧困、はじまりとしてのワーキングプア●青砥 恭
Ⅰ部 [5つの視点] 子どもの貧困、15年の課題
貧困解消のために研究ができること●阿部 彩
子ども・若者政策の課題と展望
── こども基本法とこども大綱から●宮本みち子
若者の困難と「全世代型社会保障」のゆくえ
── セーフティネットをどう張るか●宮本太郎
貧困問題と市場化がもたらすもの
── 子どもの学習・生活支援事業を中心●木下武徳
「子どもの貧困」が照らしだす学校教育の貧困●児美川孝一郎
Ⅱ部 [5つのアプローチ] いのちを支える場と支援
児童心理治療施設から見た「子ども・家族・社会」●早川 洋
コロナ禍以降のひとり親家庭●赤石千衣子
子どもの困難とスクールソーシャルワーク●福島史子
外国につながりのある子どもの貧困と孤立●磯田三津子
学習支援とケア── 貧困対策としての学校の役割●柏木智子
[対談] ど真ん中にあるべきは、ひとりの子どもの命と権利●荘保共子×青砥 恭
[終章] 子どもの貧困とローカル・コモンズ── 分断と市場化を超えて●青砥 恭