
企業内法務の新潮流
出版社: 信山社出版
- 求められる企業法務のイノベーションとは何か。企業内法務の機能と役割、企業内法務の紛争解決における役割を考察する。
- 求められる企業法務のイノベーションとは何か。企業内法務の機能と役割、企業内法務の紛争解決における役割を考察する。
- ◆主導的に企業活動に関与していく企業法務へ、その新しい姿を提示する待望の書◆
日本企業が世界の舞台で復活するために求められる企業法務のイノベーションとは何か。第1部で、企業内法務(GC/CLO、法務部門)の機能と役割、第2部で、企業内法務の紛争解決における役割(交渉とADR)を考察。 - 『企業内法務の新潮流―GC・法務部門の機能強化と企業の紛争解決』(学術選書)
斎藤輝夫(弁護士) 著
【目 次】
・はしがき
🔷序論―目的と構成
第1節 本書の目的
第2節 本書の構成
1 第1部
2 第2部
🔶第1部 企業内法務の機能と役割
🔷第1章 企業内法務の発展
第1節 米国における企業内法務
第1項 ジェネラル・カウンセル
第2項 米国における企業内弁護士の発展
第2節 日本における企業法務部門
第1項 概 観
第2項 企業内法務における法曹の進出とその推移
1 企業内弁護士の急増(概観)
2 企業内弁護士の歴史
🔷第2章 企業内法務の機能と役割
第1節 法務部門の設置とその役割
第2節 経産省レポートの分析と法務機能の考察
第1項 経産省レポートの公表
第2項 ガーディアンとしての機能の観点
1 「最後の砦」として企業の良心になること
2 コンプライアンス・ルールの策定と業務プロセスの構築及び徹底
3 契約による自社のリスクのコントロール
4 自社の損害を最小限に抑えるための行動
第3項 ビジネスのパートナーとしての機能の観点
1 ビジネスの視点に基づいたアドバイスと提案
2 ファシリエーターとしての行動
3 ビジョンとロジックを携えた行動
4 法令・契約に基づいた正当な主張
第3節 課題と克服策
第1項 マネジメントの課題と対策
第2項 組織・オペレーション上の課題と対策
1 GC/CLOの設置
2 グループ会社の法務組織とレポーティングライン構築
第4節 GC/CLOの役割
1 経営陣の一員としての役割
2 法務部門の統括者としての役割
3 カウンセルとしての役割
🔷第3章 企業内法務の現状と展望
第1節 企業法務部門の現状
第1項 法務部門組織の現状
第2項 法務部門の役割と運営の現状
1 法務部門の役割として重視されるもの(概観)
2 法務部門実態調査に基づく法務部門の分析
第2節 企業の種類別観点からの現状
第1項 外資系と内資系
第2項 業界による違い
1 総合商社
2 銀 行
3 証券会社
4 保険会社
5 電機・自動車・機械メーカー
6 医薬医療機器メーカー、ヘルスケア企業
7 通信・インターネットサービス業者
第3節 企業内法務の今後の展望と課題
第1項 企業内弁護士とGC/CLO
1 企業内弁護士、GC/CLOの今後の展望
2 GC/CLO、企業内弁護士の倫理
第2項 法務機能強化の課題と人材育成
第3項 外部の法律事務所
第4項 法務の業務運営―リーガルオペレーションズの進展
🔷第4章 企業法務に関する人材育成
第1節 ロースクールにおける企業法務教育について
第1項 ロースクールにおける企業法務教育の意義
1 司法試験科目との連携による学習効果
2 キャリアプラニング
3 ビジネスローの基本的理解
4 若手法曹または企業法務部員への教育
第2項 ロースクールにおける企業法務授業の実例
1 ロースクールにおける企業法務授業
2 明治大学法科大学院での授業紹介
第3項 今後の課題と展望
1 法律学と実務の架橋としての企業法務教育
2 臨床法学の側面
3 ロイヤリングの側面
4 共通的な到達目標モデル
第2節 法務人材の育成
第1項 求められる法務人材とは
第2項 実務における企業法務教育
🔶第2部 企業内法務の紛争解決における役割―交渉とADRの分析を中心に
🔷第5章 企業の紛争解決手段選択―訴訟と訴訟外紛争解決
第1節 企業の紛争解決のメカニズム
第1項 紛争に対する企業の対応プロセス
第2節 訴訟が選択される理由
1 法務部門の位置付け
2 弁護士の紛争解決に対する戦略傾向
3 法務部門の有する情報と知見
第3節 訴訟のメリットとデメリット
第1項 紛争解決に向けて考慮すべきファクター
第2項 訴訟は、企業にとって最適な紛争解決をもたらすか
第4節 訴訟以外の紛争解決方法の意義
第1項 交渉、ADRのメリット
第2項 裁判と交渉・ADRとの関係
🔷第6章 企業の紛争解決手段としての交渉
第1節 交渉の意識と理論の日米比較
第2節 交渉理論
第1項 交渉学の発展
第2項 分配型交渉
第3項 統合型交渉
1 統合型交渉とは
2 ハーバード流交渉術の概要
3 “Getting to Yes”から派生または発展した理論
第3節 企業の交渉
第1項 企業の交渉の基礎とすべき理論
第2項 法務部門が関わる交渉の特徴
1 交渉の目的と考慮すべきファクター
2 交渉の進め方
第3項 企業の紛争解決としての交渉の課題
🔷第7章 企業の紛争解決手段としてのADR
第1節 ADRの分類
第2節 ADRの歴史と実情
第1項 米国の歴史と実情
第2項 イギリスにおけるADR
第3項 日本の歴史と実情
第4項 ADR促進法の成立と問題点
第3節 ADR機関の現状と企業の利用
第1項 一般のADR機関の利用状況
第2項 金融ADR
1 金融ADR制度の創設に至る経緯
2 金融ADR制度と利用状況
3 弁護士会における金融ADR
4 金融ADR制度の意義と展望
5 金融ADRの課題
第4節 ADRがもっと活用されるために
第1項 企業の紛争解決に適したADR
1 あっせん人の充実
2 あっせん技法
3 消費者が利用しやすい制度
4 執行力の付与
5 ADRの周知
6 訴訟手続との遮断
7 守秘義務の制度的保障
8 紛争調整型ADRの拡大
9 ODRへの期待
第2項 企業の紛争解決にADRを活用することの期待
🔷第8章 法務の交渉・ADRにおける役割
第1節 紛争解決手段における利用する側の観点と課題
第2節 法務部門のヘッド
1 GC/CLOの紛争解決に与える影響
2 課 題
第3節 法務部門の構成と他部門との緊密な連携
第4節 弁護士の交渉技術とADR対応
🔷第9章 その他の紛争解決手段
第1節 裁 判
第2節 訴訟上の和解
1 訴訟上の和解とは
2 和解に影響する制度と運用
3 裁判上の和解に関する従来の議論
4 企業の紛争解決と裁判上の和解
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🔷終章 企業の紛争解決と企業内法務に関する総括と提言
本書で伝えたいこと
総括と提言
今後の研究課題
・索 引
