
スクールソーシャルワーカーによる子どもの権利保障
出版社: 明石書店
- 「スクールソーシャルワーカーの専門性とは何か?」という問題意識のもと、政策、歴史、実践の観点から日本におけるスクールソーシャルワーカーの専門性、具体的には子どもの権利保障について検討する。
- はじめに
序章 子どもの権利の視点に基づくスクールソーシャルワーク研究の必要性
第1節 本研究の目的と意義
(1)本研究の目的
(2)本研究の意義
①なぜ、いまスクールソーシャルワークなのか
②実践的専門性研究の必要性
③先行研究の到達点
④研究的意義
第2節 本研究の視点と方法
(1)本研究の視点
(2)本研究の方法
(3)本研究の課題設定
(4)用語の定義――「連携」などについて
第3節 本研究の構成
第Ⅰ部 日本におけるスクールソーシャルワーカーの導入と展開
第1章 スクールソーシャルワーカーの導入
第1節 学校・教師の疲弊と限界
第2節 スクールソーシャルワーカー導入のプロセス
(1)2006年までの国会での議論――準備期
(2)2006年以降の議論――模索期
(3)2008年以降の全国展開――展開期
第3節 スクールソーシャルワーカー導入と政策展開
(1)予算編成の動き
(2)様々な政策におけるスクールソーシャルワーカーへの期待
(3)チーム学校における議論
第2章 スクールソーシャルワーカーの職務に関する政策的検討
第1節 スクールソーシャルワーカーの役割について
第2節 スクールソーシャルワーカーの資格について
第3節 所属形態および守秘義務について
第4節 スクールソーシャルワーカーによる支援の特徴について
第5節 人事評価について
第6節 スクールソーシャルワーカーガイドラインについて
第7節 学校教育法施行規則におけるスクールソーシャルワーカー
第3章 子どもを支援するシステムの課題および今後の展望
第1節 政策的課題――スクールソーシャルワーカーの独立性
第2節 今後の展望――スクールソーシャルワーカー独自の専門性を求めて
第3節 人材確保の困難
第Ⅱ部 日本におけるスクールソーシャルワーク実践の登場とその背景――日本の教育福祉と子どもの権利をめぐる動きをふまえて
第4章 教育と福祉の理論――その形成と現代的課題
第1節 教育と福祉の連携に関する議論の展開
第2節 教育福祉論の展開――小川利夫を中心に
(1)小川利夫の基本的な視座
(2)教育福祉論の展開
(3)今日における教育福祉論
第3節 教育福祉論から問われるスクールソーシャルワーカー独自の専門性
第5章 子どもの権利条約をめぐる動向
第1節 子どもの権利条約とは
(1)条約の特徴と理念
(2)子どもの最善の利益の確保
(3)子どもの権利条約を実施していくための政策評価システム――総括所見を中心に
第2節 子どもの権利条約採択までのプロセス
第3節 子どもの権利条約と日本――総括所見の分析を中心に
(1)子どもの最善の利益に関して
(2)子どもの意見の尊重に関して
(3)教育への権利等に関して
(4)子どもの権利行使の支援者に関して
第4節 スクールソーシャルワーカーに求められる子どもの権利保障
第6章 日本におけるスクールソーシャルワーカーのパイオニア的実践――山下英三郎実践から
第1節 山下英三郎の略歴
第2節 支援の特徴
(1)スクールソーシャルワーカーの専門性
(2)子どもとの対等な関係性
(3)子どもを取り巻く環境へのアプローチ
第3節 山下英三郎実践の特徴
第4節 山下英三郎による実践の再検討――子どもの権利保障の観点から
(1)子どもの最善の利益の保障
(2)子どもの参加権(意見表明権)の保障
(3)差別の禁止
(4)犠牲になった子どもの心身の回復と社会復帰
(5)プライバシーの保護
(6)マクロ実践における権利保障
(7)山下の実践における子どもの権利保障
第5節 山下の実践における課題
(1)教育と福祉の連携における課題
(2)メゾ・マクロ実践における課題
(3)子ども参加における課題
第Ⅲ部 スクールソーシャルワーカーと子どもの権利保障実践の展開――調査結果の分析を通して
第7章 調査手法と分析方法
第1節 スクールソーシャルワーカーを対象とした調査の目的と特徴
第2節 倫理的配慮
第3節 分析方法
第8章 スクールソーシャルワーカーと子どもの権利保障
第1節 子どもの権利保障に関する考え方
第2節 子どもの最善の利益の保障
第3節 子どもの参加権(意見表明権)の保障
第4節 教育への権利の保障
第5節 生命への権利と生存・発達の権利の保障
第6節 親による虐待・放任・搾取からの保護
第9章 スクールソーシャルワーカーの権利保障実践に関する総合的考察
第1節 地域における権利保障実践
(1)居場所の必要性
(2)居場所に必要な要素
(3)居場所での居心地の良さ
(4)居場所での葛藤
(5)居場所での適応
(6)居場所での成長
第2節 子ども参加と連携の概念
第3節 スクールソーシャルワーカーの専門性を決定づける2つの要因――子どもの声を聴く支援と子どもの参加・自己決定の支援
第4節 子ども尊重の価値観を担保することの難しさ
第5節 スクールソーシャルワーカーの所属形態について
終章 子どもの権利保障とスクールソーシャルワーカーの専門性形成
第1節 役割論から専門性の形成へ
第2節 残された課題
参考文献一覧
おわりに
