
発達障害白書 2026年版
出版社: 明石書店
- 特集1では、強度行動障害の状態にある人をはじめ「重度」とされる発達障害者の支援について多角的に論じる。特集2では、ニューロダイバーシティの浸透に向けての取り組みやICTを活用した障害者就労支援の実際等を取り上げる。特集1:「重度」とされる発達障害者の支援 特集2:発達障害者とICT・ニューロダイバーシティ
- まえがき
『発達障害白書2026年版』における「発達障害」の表記と定義の統一について
第1部 特集
特集1 「重度」とされる発達障害者の支援
Ⅰ 「重度」とされる発達障害を知り、支援する
Ⅱ 国立機関としての強度行動障害の状態にある人の支援体制の構築
Ⅲ 集中的支援を活かすために――地域生活支援拠点と入所機能の再構築
Ⅳ 入所施設の役割とこれからのあり方
Ⅴ 罪を犯した発達障害のある人への更生支援
特集2 発達障害者とICT・ニューロダイバーシティ
Ⅰ ニューロダイバーシティとICT
Ⅱ ニューロダイバーシティの浸透に向けて
Ⅲ スマホサービスの発展が発達障害者にもたらす影響
Ⅳ 特別支援教育におけるICT(視線入力装置等)の活用
Ⅴ ICTを活用した障害者就労支援の実際
第2部 各分野における2024年度の動向
第1章 発達障害の理解
Ⅰ 重要性を増す発達障害の理解
Ⅱ 知的障害を知り可能性を見つける「みんなで知る見るプログラム」
Ⅲ 長崎県の「みんなで知る見るプログラム」の取り組み
Ⅳ 世界自閉症啓発デーにおける日本での取り組み「みんなたいせつ つながるえがお」
Ⅴ 高等教育課程における発達障害のある学生への支援
■時の話題■
障害の有無にかかわらず楽しめる美術館を目指して――アート・コミュニケーション事業の取り組み
数々の国際大会、卓球の知的障がい部門で大活躍
第2章 医療
Ⅰ 熱中症は認知機能の悪化の増悪因子となるのか?
Ⅱ 境界知能当事者の発信
Ⅲ 知的障害の併存のある発達障害児に対する地域支援
Ⅳ 療育手帳制度を考える――支援の限界と課題
Ⅴ 発達障害児のネットリテラシー
■時の話題■
“狭間の暗闇”に光を照らす――境界知能の私から
第3章 子ども・家族支援
Ⅰ 障害のあるこどもが増えている――著しく増加する発達障害と知的障害、情緒障害
Ⅱ 5歳児健康診査(5歳児健診)
Ⅲ ヤングケアラーと発達障害
Ⅳ 発達障害の不登校と居場所支援
Ⅴ インクルーシブ保育の園内体制つくり
■時の話題■
療育手帳をめぐる課題
子どもの情緒障害
第4章 教育:特別支援学校の教育
Ⅰ インクルーシブな社会の実現と特別支援学校
Ⅱ 全国的な特別支援学校の教育課程編成等に係る現況について
Ⅲ 標準の授業時数を踏まえた特別支援学校の教育課程の編成について――都立特別支援学校の教育課程編成の改善・充実に向けて
Ⅳ 育成を目指す資質・能力――持続可能な社会の創り手を担う教育(ESD)の推進
Ⅴ ESDをはじめとする社会に開かれた教育課程の編成とカリキュラム・マネジメント
■時の話題■
「共にある」特別支援学校と小学校の取り組み――インクルーシブな学校運営を目指して
ユネスコスクールキャンディデート校認定を受けて
第5章 教育:小・中学校等での特別支援教育
Ⅰ インクルーシブ教育システム時代の学校教育
Ⅱ 小・中学校等における特別支援教育の現状と課題――令和6年度全国特別支援学級・通級指導教室設置学校長協会調査より
Ⅲ 高等学校における特別支援教育の現状と課題
Ⅳ つながり合い、学び合うインクルーシブな学校運営に向けて――京都府舞鶴市における実践研究「インクルーシブな学校運営モデル事業」から
Ⅴ 個別最適な学びと協働的な学びの具現化
■時の話題■
「このままの学びでいいのか?」から始まった「東大先端研LEARN」の挑戦――多様な子どもが交差する、もうひとつの学びの場
第6章 社会参加
Ⅰ 社会参加を取り巻くうごきと課題
Ⅱ 理美容の現場から支える発達障害者児の社会参加
Ⅲ 移動支援における課題
Ⅳ 発達障害のデイケア
Ⅴ 旅館機能を活用した短期入所
■時の話題■
「特別な事情がある方」のきょうだいのウェルビーイングのために――一般社団法人日本きょうだい福祉協会
知的障害のあるピアサポーターが活躍
第7章 住まい
Ⅰ 地域での暮らしはどう進むのか
Ⅱ 地域で暮らすことを実現するために――ねがいの杜の実践から
Ⅲ 外国人介護人材確保と育成の課題――登録支援機関の立場から育成の在り方を考える
Ⅳ 福祉現場における人材確保の課題
■時の話題■
地域での連携を再構築する――東京の障害者支援の現場から
第8章 地域での暮らし
Ⅰ 「本人の意思を尊重した地域の暮らし」を実現するために
Ⅱ 居住支援法人との連携による住まいの確保
Ⅲ グループホームにおける「地域連携推進会議」の設置
Ⅳ 「今がいい」と思える重度知的障害者の地域生活への移行支援をめざして
■時の話題■
地域移行支援の強化と高齢化への対応
第9章 労働
Ⅰ 障害者雇用の質の向上を“実質化”させる取り組み
Ⅱ 発達障害者の職場定着と就労定着支援を取り巻く課題
Ⅲ 労働分野から見た「就労選択支援」への期待と課題
Ⅳ 就労支援における生活課題への対応
Ⅴ 知的障害者の雇用の質を高めるためのワーク・エンゲイジメント
■時の話題■
障害者雇用対策の現状と課題
法定雇用率アップと企業の雇用の質の向上の取り組み
第10章 権利擁護/本人活動
Ⅰ 刑事司法での権利擁護と成年後見制度、きょうだい会と当事者芸術活動
Ⅱ 発達障害と拘禁刑
Ⅲ 変わる成年後見制度
Ⅳ 福祉制度では拾えないきょうだい児への支援――きょうだいの会の活動について
Ⅴ 芸術と日中支援
■時の話題■
笑顔と喜び、愛のハーモニー「君愛バンド」
評議員になって
第11章 文化・社会活動
Ⅰ 発達障害と社会を結ぶ――正しい情報と新しいツールがひらく道
Ⅱ 大阪・関西万博における障害者の文化芸術発信事業について
Ⅲ 発達障害情報・支援センターのポータルサイト「発達障害ナビポータル」
■時の話題■
障害者手帳を、あなたのスマホへ。
発達障害に関する企業の理解と対応力向上をめざして
第12章 国際動向
Ⅰ 知的障がい児・者をめぐる課題をグローバルな視点で読み解く――大阪・関西万博によせて
Ⅱ 自閉スペクトラム症の人たちのコミュニティでの生涯を支えるTEACCH
Ⅲ 自閉スペクトラム症(ASD)の超早期介入:ESDM
Ⅳ 韓国におけるインクルーシブ教育の潮流――制度と現場、共感の“same same”
■時の話題■
ボストン(米国)における自立移行支援を取り巻く環境について
第3部 資料
1 年表
2 統計
3 日本発達障害連盟と構成団体名簿
あとがき
執筆者一覧
