
現代オーストラリアを知るための60章
出版社: 明石書店
- 広大な自然と独自の生態系を有する国であるオーストラリアは移民国家として成長し、観光だけでなく、教育、医療、スポーツなどの分野で存在感を放っている。日本では中々見えてこないオーストラリア内部の環境問題や移民政策、セクシュアリティ等の課題を浮き彫りにしながら、魅力を描き出す。これがオーストラリア理解の現在地!
- はじめに
Ⅰ 移民国家の歴史
第1章 オーストラリア先住民――アボリジナル及びトレス海峡諸島民
第2章 難民の受け入れ――政策の劇的な変化
第3章 移民局の設立と「白豪主義」からの脱却――移民大臣と永住者受け入れの拡大
第4章 ANZAC(アンザック)――英雄シンプソンと彼のロバ
第5章 ツーアップ――ゴールドラッシュ時代に広まったゲーム
第6章 メイトシップ――挨拶はグッダイ・マイト!
第7章 オーストラリア経済のアイデンティティ――英連邦国家からアジア太平洋国家へ
第8章 多文化主義――多文化国家としての政策の展開
第9章 多文化放送SBS――多様性を映し出す
第10章 ワーキングホリデー――若者の特権
第11章 就労ビザ――多様な就労の仕方
第12章 世界初のポリマー製の紙幣――世界に誇る先端技術
第13章 RSL――国防軍に従軍または退役した人々を支援する組織
第14章 初期の日本人移民と移住制限法――真珠貝採取業者、サトウキビ農園労働者、からゆきさん等
Ⅱ 国土と自然
第15章 国土・地形――世界最大の島、世界最小の大陸
第16章 気候・砂漠――さまざまな気候
第17章 地質――固有の動植物を育んだ大陸
第18章 サンゴ・熱帯雨林――危機に瀕する豊かな自然
第19章 河川――大河の少ない大陸
第20章 植物とブッシュファイアー――恐るべきユーカリの生存戦略
第21章 ユニークな動物――固有種の宝庫
第22章 人口・都市――急増する都市人口
第23章 世界一住みやすい都市――オーストラリア州都のランクイン
【コラム1】メルボルンのアーケード
Ⅲ 政治制度・政策・外交
第24章 連邦政府――議会の構成と二大政党の首相
第25章 州と準州――州自治と選挙制度の変化
第26章 連邦総督と州総督――立憲君主制・共和制論議
第27章 外交及び外交政策――サブナショナルな外交の展開
第28章 海外支援・海外投資―― 国際開発援助と外国からの投資
第29章 国民投票――オーストラリアの憲法改正
第30章 ワンネーション――ポーリン・ハンソン率いる右派ポピュリストの政党
第31章 日豪関係――商業関係の絆から安全保障と国際協力へ
第32章 姉妹都市――文化交流から商業的結びつきへ
Ⅳ 産業
第33章 産業の特徴――広大で豊かな土地がもたらすもの
【コラム2】経済成長と移民政策の岐路
第34章 鉱業――アジアを支える資源大国
第35章 観光――自然だけではないオーストラリアの見どころ
第36章 農業――乾燥した大地での営み
第37章 教育産業――主要輸出産業としての留学生教育
【コラム3】水素フロンティアと日豪経済協力
Ⅴ 教育・医療
第38章 教育制度と学校――個の興味関心に応じた教育内容
第39章 日本語教育――日本語の重要性
第40章 留学生――多文化環境で学ぶ
第41章 医療制度――GPとメディケアシステム
第42章 先端医療――モナシュ大学と体外受精・胚研究の発展
【コラム4】胚研究と倫理委員会の設置
第43章 生殖補助医療をめぐる課題Ⅰ――ドナーの提供配偶子によって生まれた子の出自を知る権利
【コラム5】提供精子を用いる人工授精(DI)とその利用をめぐって
第44章 生殖補助医療をめぐる課題Ⅱ――代理出産(代理懐胎)
第45章 生命倫理――安楽死をめぐって
Ⅵ 文化・芸術・祭事
第46章 オーストラリア文学の今――グローバリゼーションと文学
【コラム6】リチャード・フラナガンの『奥のほそ道』
第47章 トランスアジアのつながり――国会・地方議会
第48章 演劇――メルボルンの小劇場からグローバルな物語へ
第49章 映画――東京の「オーストラリア先住民映画祭」
第50章 オーケストラ――地球の反対側に響く近代クラシック音楽文化
第51章 劇場文化――19、20、21世紀の「シドニー・オペラハウス」
第52章 プライド・イベント――セクシュアリティ(性)の多様性の承認を求めて
第53章 フェスティバル――コミュニティ文化の表現と体験の場
第54章 セクシュアリティ――踏みにじられた尊厳を取り戻す闘い
Ⅶ スポーツ
第55章 スポーツ――国民生活で重要な存在
第56章 オーストラリアン・ルールズ・フットボール――本物の空中の肉弾戦
第57章 ネットボール――ドリブルやバックボードのないオーストラリア最大のチームスポーツ
第58章 クリケット――国威をかけた夏の一大スポーツ
第59章 テニス――1968年オープン化前後の「テニス王国」
第60章 ラグビー――南半球の強豪国なのにラグビー人口は多くない?
【コラム7】競馬
【コラム8】メルボルン・クリケット・グラウンド(MCG)
現代オーストラリアを知るための参考文献