中国人留学生の異文化適応と友人形成
出版社: 明石書店
- 留学生がホスト国の学生と良好な関係を築くことが異文化適応においては重要だが、友人形成には様々な困難が伴い、多くの留学生が期待と実際の経験にギャップを感じ、友人を作る難しさを実感している。本書では、世界的および日本国内での留学生の増加とその異文化適応に関する課題を概説した上で、質的、量的分析を踏まえ、その改善策として教育的介入の有効性を検討する。
- 序 問題の所在と研究目的
第1部 研究背景と先行研究
第1章 留学生交流の現状と動向
1.1 世界の留学生交流の現状と動向
1.2 アメリカ・中国の留学生交流の現状と動向
1.3 日本の留学生交流の現状と動向
第2章 異文化接触に関連する諸理論と研究動向
2.1 異文化適応
2.2 異文化間交流
2.3 原因帰属
2.4 留学生のホスト社会に対する認識と日本・日本人イメージ
第3章 友人関係に関連する諸理論と研究動向
3.1 友人関係と適応
3.2 留学生の友人関係に関連する問題
3.3 留学生の友人関係期待
3.4 コミュニティ援助に関する諸理論
3.5 問題の所在と本研究の目的
3.6 研究課題
第2部 友人関係に関する期待と体験の否定的認識及び関連要因
第4章 中国人留学生の友人形成及び不形成過程はどのようなものか(研究1)
4.1 研究目的
4.2 方法
4.3 結果
4.4 考察
4.5 結語
第5章 中国人留学生の友人関係における期待と体験の否定的認識及び友人関係への不満の関連(研究2)
5.1 研究目的
5.2 方法
5.3 結果
5.4 考察
5.5 結語
第6章 中国人留学生の友人関係に関する体験の否定的認識と友人関係への不満の原因帰属の関連について(研究3)
6.1 研究目的
6.2 方法
6.3 結果
6.4 「友人関係に関する体験の否定的認識」と「友人関係不満の原因帰属」の関連についての考察
6.5 結語
第7章 中国人留学生の友人関係不満に関する原因帰属と日本人イメージの関連について(研究4)
7.1 研究目的
7.2 方法
7.3 結果と考察
7.4 結語
第3部 友人形成に向けた教育的介入
第8章 教育的介入によって日本人学生と中国人留学生はどのような学びを得たか(研究5)
8.1 問題の所在と研究目的
8.2 方法
8.3 結果と考察
8.4 結語
第9章 中国人留学生と日本人学生の交流の継続と関連要因について(研究6)
9.1 問題の所在と研究目的
9.2 方法
9.3 結果と考察
9.4 結語
終章 総合的考察
10.1 研究結果の概要
10.2 友人形成を阻害する要因
10.3 友人形成を促進する要因
10.4 大学に求められる制度的支援
10.5 本研究の意義
10.6 本研究の今後の課題
引用文献
あとがき