崖の上の家 父なるものの凋落と復活
出版社: 明石書店
- 第二次世界大戦の敗戦は旧態依然とした家父長制の見直しと解体を迫った。それは女性を縛り付けていたジェンダー役割からの解放や女性の社会進出を意味していたが、高度経済成長以降、国力と共に男性の力は復権し、再び女性への門戸は閉ざされることとなる。家父長制の解体と復権を「住居」という観点から捉え、戦前・戦中・戦後の日本社会を、戦後を代表する政治家水田三喜男を父にもつ少女の目線から語り直す画期的なエッセイ。
- はじめに
第一章 家の記憶
第二章 田端の家――父の気配
第三章 竜島(勝山)の家
第四章 曽呂村の家――父の生家
第五章 館山の家――政治家の娘
第六章 東片町の家
第七章 西片町の家(一)――「父なるもの」の凋落と回復
第八章 西片町の家(二)――高校から大学時代へ
第九章 西片町の家(三)――大学院時代
おわりに 出発