めっしほうこう(滅私奉公)

めっしほうこう(滅私奉公)

出版社: 明石書店
著者: 藤川 伸治
  • 学校現場はブラック企業並みの労働環境だ。「給特法」による残業定額働かせ放題、ボランティアに等しい部活指導、飽和状態の学校に政治家や官僚がもちこむ新規事業の数々……。近未来の学校を舞台に過労で倒れる熱血教師を主人公に描きだす学校現場の闇と克服への道すじ。
  • はじめに
      教員は戦場並みのストレスにさらされている
      教員志望者の減少傾向はストップするだろうか
      この物語の構成
    序章
    第Ⅰ部
    第1章 2023年、国家の一大プロジェクト――AIロボット「アイちゃん」が先生になった
      ヤッホー! AIロボット「アイちゃん先生」が学校にやってきた
      大翔は、「人間性を全否定した教員の一言」が原因で学校に行くことができなくなった
      日本とオーストラリアの小学生が「ワクワク体験」を伝えあう授業
      「Omotenashi!」
      子どもから慕われていたター坊先生は、なぜ退職したのか?
      二〇二二年から育児や介護をしている教員にとって、学校はとても働きにくい職場になった
      AIロボット先生、1時間目の授業がはじまる
      フジカワ先生の授業が始まった
      I don't know ゴッド ゴッド ウォーク
      「もーいやだ!」突然、恵子ちゃんが泣き叫んだ瞬間、AIロボットは動かなくなった
    第2章 大輔に異変が見られるようになった――教員は「めっしほうこう」だ
      「先生が足りない!! 先生は大変だ!」でも、そんなことを保護者に言ってはならない
      結婚して初めて、大輔が大声で怒鳴った
      教員は「めっしほうこう(滅私奉公)」で働く職業なのか?
      夜中にうなされる大輔 一体、何が起こったのか
      智子おばさん、お父さんが心配です
    第3章 「お父さん、お父さん、目を開けて!」
      おい、大翔、もう一回、言ってみろ! 泣き出す葵と大翔
      姉から弟への手紙
      「お父さん、目を開けて、お願いだから」工藤祥子さんとの出会い
    第Ⅱ部
    第4章 奇跡的に命だけは助かった
    第5章 勤務時間を過少申告していた問題が発覚するかもしれない
    第6章 勤務時間の過少申告問題で脅される校長
    第7章 公務災害申請をするかどうか揺れる由紀
    第8章 「わかりました、公務災害申請の手続きをします」
    第9章 給特法がある限り、裁判所も教員を守ってくれないのか
    第10章 子どもと教職員のためにたたかう花咲校長
    第11章 「公務災害を勝ち取る会」の結成へ
    第12章 持ち帰り仕事を「公務」と認めさせる秘策
    第13章 シンポジウムで訴えることを決意した
    第14章 学力テストを廃止する方向で検討へ
    第15章 命からの訴え、そして公務災害の認定は?
    あとがき
    コラム
      なぜ、ロボット先生が登場することになったのか?
      AIは人間の先生にとってかわるのか?
      故工藤義男さん――教員の人間としての尊厳を取り戻す
      中教審答申の概要
      学校が「労働時間の無法地帯」といわれるようになった歴史的な背景を探る
     巻末資料 教員身分法案要綱案

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