
国際関係への文化的アプローチ 国際政治 第217号
出版社: 有斐閣
- 国際社会の構造変化のなか,従来的な国際関係研究のレンズの限定性が認識される一方,人文諸学で越境的関係への関心が高まっている。本特集では人間の多様な営みが国際関係に及ぼすインパクトに関する研究を「国際関係への文化的アプローチ」と位置づけ,その展開状況を紹介する。
- 「序論 国際関係への文化的アプローチ」(川村陶子)
「戦間期日本における対外文化政策の「分岐」──「対支文化事業」と「国際文化事業」に着目して」(金子聖仁)
「脱植民地政策におけるパブリック・ディプロマシーの役割──フランス領南太平洋に関するミュージアム再編・展覧会の事例から」(尾立要子)
「アメリカによるデジタル産業の自由化と統制──中国版パブリック・ディプロマシーへの認識と対応」(松本明日香)
「「正しいイスラーム」を主導するヨルダンの難民受入戦略」(佐藤麻理絵)
「欧州移民ガバナンスにおける文化的多様性──社会統合レジームにおける移民文化の尊重規範」(正躰朝香)
「在日大韓基督教会の反民族差別運動──キリスト者のトランスナショナル・ネットワークの役割」(加藤恵美)
「一九八〇年代初期における「ユネスコの危機」と日本──文化としてのユネスコ」(齋川貴嗣)
