「物質」の蜂起をめざして

「物質」の蜂起をめざして

出版社: 筑摩書房
著者: 白井 聡
  • なぜその思想は世界を変える力をもちえたか。フロイト、宇野弘蔵らと対決させ、現代にレーニンの衝撃を呼び戻さんとする画期的論攷。解説 細見和之
  • なぜその思想は世界を変える力をもちえたか。フロイト、宇野弘蔵らと対決させ、現代にレーニンの衝撃を呼び戻さんとする画期的論攷。解説 細見和之
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    ソ連という実験が無惨な失敗を遂げた後に、なおレーニンを語る意義とは何か。著者はその答えを求め、レーニンの思想をフロイト、マレーヴィチ、宇野弘蔵らと対決させつつ、「モノたちのざわめき」に耳を傾けていく。探求の先に見えてくるのは、彼のように考え、行動することの真の意味だ。著者曰く、レーニンの思想の偉大さはその社会科学的な価値ではなく、「物質」という外部を露呈させ、世界を解体・再組織化しようとする運動、すなわち〈力〉にある。現に彼はかつて世界のあり方を、そして私たちの世界に対する見方を決定的に変えてみせたのだから。現代にその衝撃を呼び戻さんとする卓抜のレーニン論。
  • 増補新版まえがき――なぜ、あなた方はレーニンを読まないのか?
    はしがき――幾多の出会いそこねを超えて
    序論 レーニンと二〇世紀
    第一部 思想史上のレーニン
    はじめに
    第一章 歴史の〈外部〉への跳躍――レーニンのスプレマチズム
    第二章 〈物質〉の叛乱のために――唯物論とテクノロジー  
    第三章 マルクスを受け継ぐこと――不均等発展論と十月革命  
    第四章 〈力〉の秩序としてのコミュニズム――無国家社会の倫理的基礎
    第二部 現代思想としてのレーニン
    はじめに  
    第五章 民主主義とその不満――レーニン、フロイト、ラディカル・デモクラシー  
    第六章 実在論の政治学――レーニンとネグリ
    第七章 経済学と革命――宇野弘蔵におけるレーニン
    補論 終末の認識論――レーニン〈再見〉に寄せて
    結論 「モノ」のざわめきから新たなるコミュニズムへ
    付録一 われわれにとっての『国家と革命』
    付録二 二一世紀世界の〝欲望?として再生するレーニンのユートピア  
    注/旧版あとがき/文庫版あとがき/解説 戦後日本の救済者(細見和之)/研究・参考文献/索引

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