裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち

出版社: 筑摩書房
著者: 上間 陽子
  • 打越正行『ヤンキーと地元』とともに沖縄の語り方を変えた、比類ない調査の記録。1万字超の文庫書きおろしをくわえた決定版。
  • それは、「かわいそう」でも、「たくましい」でもない。この本に登場する女性たちは、それぞれの人生のなかの、わずかな、どうしようもない選択肢のなかから、必死で最善を選んでいる。それは私たち他人にとっては、不利な道を自分で選んでいるようにしか見えないかもしれない。上間陽子は診断しない。ただ話を聞く。今度は、私たちが上間陽子の話を聞く番だ。この街の、この国の夜は、こんなに暗い。
    ――岸政彦(社会学者)
    沖縄に戻った著者は、風俗業界で働く女性たちの調査をはじめる。ひとり暴力から逃げて、自分の居場所をつくっていく──彼女たちの語った話は著者の手で書き起こされ、目の前で読み上げられ、自己の物語として了解されていく。沖縄の話であり世界の話でもある、比類ない調査の記録である。
    カバー写真 上原沙也加(『眠る木』より)
    カバーデザイン 鈴木成一デザイン室
  • まえがき――沖縄に帰る
    キャバ嬢になること
    記念写真
    カバンにドレスをつめこんで
    病院の待合室で
    あたらしい柔軟剤 あたらしい家族
    さがさないよ さようなら
    調査記録
    あとがき
    十年後

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