サンタクロースの文化史

サンタクロースの文化史

出版社: 人文書院
著者: 水口 寿穂
  • 古来の民間信仰の神であった「サンタクロース」は、どのようにしてクリスマスのシンボルとして日本に定着したのか。
  • 古来の民間信仰の神であった「サンタクロース」は、どのようにしてクリスマスのシンボルとして日本に定着したのか。知られざる大衆文化の歴史!
  • 古来には民間信仰の神として褒美や罰を与えていた「サンタクロース」は、どのようにして現在の姿へと変貌を遂げ、クリスマスのシンボルとして日本に定着したのか。知られざる大衆文化の歴史!
    魔女や鬼の姿をした「サンタクロース」こと古来の来訪神と、アメリカ生まれの赤い衣服のアメリカン・サンタクロースとを比較して見ていくと、その性質が大きく異なることがわかる。古来より存在する来訪神は褒美を与えもするが、前述のとおり過激な罰も与えるものも多い。もしくは、褒美を与える来訪神と罰を与える来訪神が対になって現れるケースもある。こうした二面性を古来の来訪神には見ることができるのだが、アメリカン・サンタクロースは子ども達に夢を与えても罰を与えることはしない。アメリカン・サンタクロースには、従来の来訪神に見られるような二面性がないのである。では、古来の来訪神が有していた二面性には、どういう意味合いがあったのだろうか。単に子どものしつけのためと言い切るには、あまりにも儀式化されているのではないだろうか。
    (「序章」より)
    ◎目次
    第Ⅰ部 古来の来訪神と罰
    第1章 クリスマス以前の祭りと土着の神々
    第2章 グリム童話におけるよい子・悪い子像と異人との交流
    第3章 古来の来訪神が与える罰
    第Ⅱ部 近代におけるサンタクロースの創造と受容
    第4章 アメリカン・サンタクロースの誕生と表象
    第5章 世界に広がるアメリカン・サンタクロース
    第Ⅲ部 日本におけるクリスマスとサンタクロース
    第6章 クリスマスの様相とサンタクロースの受容
    第7章 大衆文化としてのクリスマスとサンタクロース
    第8章 輸入文化の定着とその背景
  • 序章
    第Ⅰ部 古来の来訪神と罰
    第1章 クリスマス以前の祭りと土着の神々
     一 クリスマスの起源説
     二 土着の祭りと来訪神
     三 春への祈りと来訪神の持つ二面性
    第2章 グリム童話におけるよい子・悪い子像と異人との交流
     一 本書で取り上げるメルヒェンについて
     二 メルヒェンのあらすじ
     三 男の子同士が比較される話における「よい子」・「悪い子」像
     四 女の子同士が比較される話における「よい子」・「悪い子」像
     五 子どもたちの陰に存在する異人
     第3章 古来の来訪神が与える罰
      一 実質的な死という意味での罰
      二 穢れを払い祝福を授けるための罰
      三 死と再生の疑似体験と異人の存在
    第Ⅱ部 近代におけるサンタクロースの創造と受容
    第4章 アメリカン・サンタクロースの誕生と表象
     一 ムーアの生い立ちと時代背景  
     二 ムーアの詩に描かれている﹁聖ニコラウス﹂像  
     三 ムーア以前の聖ニコラウス像  
     四 一九世紀アメリカ社会における他者像としての聖ニコラウス
    第5章 世界に広がるアメリカン・サンタクロース
     一 近代化におけるサンタクロース
     二 ヨーロッパにおけるサンタクロースの受容
     三 アメリカン・サンタクロースが求められる社会背景
    第Ⅲ部 日本におけるクリスマスとサンタクロース
    第6章 クリスマスの様相とサンタクロースの受容
     一 日本における最古のサンタクロースの記録  
     二 印刷物に見るサンタクロース表象  
     三 第二次世界大戦以降のサンタクロース像 
    第7章 大衆文化としてのクリスマスとサンタクロース
     一 祭礼の形態論の概要  
     二 欧米と日本におけるクリスマスの比較  
     三 日本のクリスマスに関する考察  
     四 現代日本のクリスマスにおけるサンタクロース
     第8章 輸入文化の定着とその背景
     一 日本における従来の「家」制度  
     二 明治期以降の西洋へのまなざし  
     三 日本古来の伝統行事と輸入文化
     四 子どもにとってのサンタクロース
    終章
    あとがき
    参考文献
    巻末付録(「聖ニコラウスの訪れ(A Visit from St. Nicholas)」対訳)

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