
脱暴力の臨床社会学
出版社: 人文書院
- 暴力と結びついた男性性を手放すための方法、あるいは社会から暴力を縮減させるためのアプローチとは。臨床社会学からの画期的提言。
- 加害男性のカウンセリングに長年携わってきたからこそ見えてくる、暴力と結びついた男性性を手放すための方法、あるいは社会から暴力を縮減させるためのアプローチとは。臨床社会学からの画期的提言。
- 被害者にも加害者にも傍観者にもならないために
DVやモラル・ハラスメント、児童虐待の男性加害者は、これまで慣習的に身につけた意識や行動を根本的に顧みることなく、社会のなかで「漂流」している。暴力の再生産を防ぎ、脱暴力に向かうために必要なのは、かれらとの対話である。
加害男性のカウンセリングに長年携わってきたからこそ見えてくる、暴力と結びついた男性性を手放すための方法、あるいは社会から暴力を縮減させるためのアプローチとは。臨床社会学からの画期的提言。
「加害の語りは未開発であり、言語化には「添え木」がいる。対人暴力には、問題行動、逸脱行動、触法行動、迷惑行為の幅があるので、司法や行政や第三者による何らかの強制力が発動され、介入があるべきだ。そうした行動の修正に自発的に向かうことのできる問題解決型司法、修復的正義、治療的司法等の必要性を提案している。そうした位置づけのもとではじめて加害の語りが本格的となる。本書は、加害の語りはいかにして可能になるのかという問題意識で描かれていく」(「はじめに」より)。
◎目次
はじめに 暴力を乗り越えるための対話を拓く場
序 章 対人暴力への関心と本書の課題
第Ⅰ部 対の関係性が孕むものと暴力の語り
第1章 関係をコントロールする「親密な関係における暴力」
第2章 どうして殴るのか――正当化としての「言い訳」が手がかり
第3章 暗黙理論を取り出す
コラム 1 変わりにくい日常という物語を書き換えること――植民地とナラティブの関係性
第Ⅱ部 暴力の語りから加害の語りへ
第4章 暴力を認めるが加害を認めない男性たち――加害の自覚のための対話・理論編
第5章 虐待する父親たちのための「男親塾」――加害の自覚のための対話・実践編
コラム 2 臨床に「社会」が映り、「社会」が臨床を造形する物語
第Ⅲ部 社会の「暴力神話」を解体する――マクロとミクロをつなぐ臨床社会学
第6章 暴力を振るう個人の責任
第7章 親密な関係と男性性
第8章 家族システム・感情・言葉
コラム 3 感情を言葉にしていく練習の例
第9章 加害者対応の共通言語を求めて――Micro Action for Violence Free プロジェクトへ
終 章 脱暴力の社会統治――暴力の文化を乗り越えるために - はじめに 暴力を乗り越えるための対話を拓く場
序 章 対人暴力への関心と本書の課題
第Ⅰ部 対の関係性が孕むものと暴力の語り
第1章 関係をコントロールする「親密な関係における暴力」
第2章 どうして殴るのか――正当化としての「言い訳」が手がかり
第3章 暗黙理論を取り出す
コラム 1 変わりにくい日常という物語を書き換えること――植民地とナラティブの関係性
第Ⅱ部 暴力の語りから加害の語りへ
第4章 暴力を認めるが加害を認めない男性たち――加害の自覚のための対話・理論編
第5章 虐待する父親たちのための「男親塾」――加害の自覚のための対話・実践編
コラム 2 臨床に「社会」が映り、「社会」が臨床を造形する物語
第Ⅲ部 社会の「暴力神話」を解体する――マクロとミクロをつなぐ臨床社会学
第6章 暴力を振るう個人の責任
第7章 親密な関係と男性性
第8章 家族システム・感情・言葉
コラム 3 感情を言葉にしていく練習の例
第9章 加害者対応の共通言語を求めて――Micro Action for Violence Free プロジェクトへ
終 章 脱暴力の社会統治――暴力の文化を乗り越えるために
