メルヴィルと両義性の詩学

メルヴィルと両義性の詩学

出版社: 北烏山編集室
著者: 西谷 拓哉
  • 米国最大の作家ハーマン・メルヴィル(1819–1891)。『白鯨』(1851年)以降の後期小説を精読し、黒でもなく白でもなく、あるいは白でもあり黒でもある両義性・曖昧性に満ちたテクストの「深み」へ測鉛を下ろす。
  • アメリカ文学最大の作家ハーマン・メルヴィル(1819–1891)。『白鯨』(1851年)以降の後期小説を精読し、黒でもなく白でもなく、あるいは白でもあり黒でもある両義性・曖昧性に満ちたテクストの「深み」へ測鉛を下ろす。作品の「わけのわからなさ」にもかかわらず、いや、それゆえにこそ多くの読者を強力に魅惑するメルヴィルの小説の現代性を「複雑さは複雑さのままに」読み解く。主に取り上げた作品——『白鯨』『ピエール』『イズリアル・ポッター』『信用詐欺師』『ビリー・バッド』「バートルビー」「ベニート・セレーノ」「コケコッコー」「エンカンタダス」「私と私の煙突」「林檎材のテーブル」。
  • 序章 メルヴィルの小説とそのフォルム——伝統と革新のあいだで
    I 両義性のフォルム
    第1章 『信用詐欺師』の曖昧さと構造
    第2章 「バートルビー」と同語反復
    第3章 交信不能の物語——「ベニート・セレーノ」における視線の輻輳
    第4章 肖像画の謎——メルヴィルと『ピエール』の二重性
    II 『白鯨』の描写
    第5章 『白鯨』の風景
    第6章 メルヴィルの複雑で奇妙な機械
    第7章 エイハブの「弱さ」——感情の基底に横たわるもの
    Ⅲ ジャンルとの親和と軋轢
    第8章 メルヴィルの小説における死と感傷——1850年代の短篇に見る反センチメンタル・レトリック
    第9章 「煙突」の構造——メルヴィルに見る家計と創作のディレンマ
    第10章 喜劇のペシミズム——「林檎材のテーブル」における家庭小説の実験
    Ⅳ 歴史と文化の深層へ
    第11章 メルヴィルとトランスナショナルな身体——『白鯨』、『イズリアル・ポッター』を中心として
    第12章 ブラック・ノイズとしての「ベニート・セレーノ」——メルヴィルとアフリカ的想像力
    第13章 『ビリー・バッド』と嫉妬
    第14章 D・H・ロレンスとメルヴィル——1920年代のメルヴィル・リバイバル再考
    終章 元水夫の物語――メルヴィルの海洋文学における抒情性とノスタルジア
     あとがき
     引用・参考文献
     参照したメルヴィル作品の翻訳一覧
     初出一覧
     索引

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