犯罪被害者への賠償をどう実現するか

犯罪被害者への賠償をどう実現するか

出版社: 慶應義塾大学出版会
著者: 太田達也
  • 刑事司法制度における犯罪被害者への損害賠償の実現に向けた提言
    司法関係者のほとんどが無理だとしてきた従来の状況を打破し、警察、検察、刑務所、保護観察所といった刑事司法機関が犯罪者による被害者への賠償に向け為しうる方策について提案する。
  • 序 章 犯罪被害と損害賠償の現実
    Ⅰ 犯罪被害の現実―経済的損害/Ⅱ 犯罪者の損害賠償責任/Ⅲ 犯罪者に対する損害賠償の請求/Ⅳ 犯罪者による損害賠償の現実/Ⅴ 損害賠償不履行の背景/Ⅵ 民刑分離原則と刑事司法における損害回復/Ⅶ 刑罰論と損害賠償
    第1部 犯罪被害者への経済的支援と損害賠償
    01章 犯罪被害給付制度と損害賠償
    Ⅰ 犯罪被害給付制度の概要/Ⅱ 支給対象(受給要件)の見直し/Ⅲ 給付額の見直し/Ⅳ 犯給制度と損害賠償
    02章 犯罪被害者支援条例と損害賠償
    Ⅰ 地方公共団体による犯罪被害者支援の意義/Ⅱ 犯罪被害者支援条例の展開/Ⅲ 被害者支援の地域格差/Ⅳ 地方公共団体による被害者支援の内容/Ⅴ 犯罪者に対する損害賠償請求と地方公共団体の役割
    03章 国による損害賠償の買取り・立替払い
    Ⅰ 買取り・立替払制度の主張と背景/Ⅱ 公的保険制度と求償/Ⅲ 買取り・立替払制度の法的性質/Ⅳ 買取り・立替払制度の制度設計/Ⅴ 犯罪者の更生と国民の理解
    第2部 刑務所における損害賠償
    04章 被害者の心情聴取と受刑者への伝達
    Ⅰ 被害者心情聴取・伝達制度成立の経緯/Ⅱ 矯正処遇・矯正教育における被害者の心情等の考慮/Ⅲ 被害者の心情聴取・伝達制度の課題/Ⅳ 修復的矯正・修復的保護観察への発展可能性
    05章 刑務作業報奨金と損害賠償
    Ⅰ 最高裁判所の判断/Ⅱ 作業報奨金に対する強制執行の可否/Ⅲ 作業報奨金控除制度の可能性/Ⅳ 労働に対する報酬制の是非
    06章 刑務作業と賃金制
    Ⅰ 受刑者による損害賠償を実効化させる必要性/Ⅱ 賃金制の理論的系譜/Ⅲ 賃金制導入と監獄法改正作業/Ⅳ 賃金制に対する批判的考察/Ⅴ 作業と労働の併用に向けて
    07章 自己契約作業の活用
    Ⅰ 自己契約作業の再考/Ⅱ 自己契約作業の活用方法/Ⅲ 報酬額と生活費/Ⅳ アメリカの受刑者金銭支払責任プログラム/Ⅴ 損害賠償支払計画の策定とその履行
    第3部 更生保護における損害賠償
    08章 仮釈放と損害賠償
    Ⅰ 更生保護と損害賠償/Ⅱ 仮釈放要件における損害賠償/Ⅲ 仮釈放意見聴取制度と損害賠償
    09章 保護観察における損害賠償
    Ⅰ 保護観察と損害賠償/Ⅱ 保護観察における被害者心情聴取・伝達制度/Ⅲ 損害賠償の履行に関する遵守事項/Ⅳ 保護観察における損害賠償の履行に向けた指導
    10章 刑務所釈放後の保護観察
    Ⅰ 仮釈放後の社会内処遇期間の確保/Ⅱ 考試期間主義の意義と必要性/Ⅲ 仮釈放期間を確保する制度─考試期間主義と修正残刑期間主義/Ⅳ 仮釈放期間と決定基準/Ⅴ 仮釈放期間の決定機関/Ⅵ 考試期間主義と仮釈放要件/Ⅶ 考試期間主義と保護観察/Ⅷ 満期釈放者に対する社会内処遇期間の確保
    補 遺 特定の犯罪者による損害賠償
    Ⅰ 少年犯罪者による損害賠償/Ⅱ 外国人犯罪者による損害賠償 /Ⅲ 触法精神障害者による損害賠償/Ⅳ 死刑確定者による損害賠償/Ⅴ 訴追されない犯罪者による損害賠償

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