サンリオ出版大全

サンリオ出版大全

出版社: 慶應義塾大学出版会
著者: 小平麻衣子
  • 詩とメルヘン、いちご新聞、リリカ、サンリオSF文庫、映画……
    数々の出版物を送り出した、多彩な文化事業に迫る
  • サンリオ創業者の辻信太郎と、詩人のやなせたかしが出会い、抒情とヒューマニズムの夢をのせた出版事業が走り出す。「かわいい」キャラクター事業のかたわら、数々の出版物を世に送り出した新興企業は、他に類のない多彩な文化事業展開をみせ、多くのファンを獲得していった。
    大量消費時代に先駆けた1960年代から1980年代までのサンリオ出版を、「女性文化」や出版史のなかに位置づける初めての試み。
    ★小手鞠るい氏、小池昌代氏、永田萠氏、元『いちご新聞』編集長・高桑秀樹氏の関係者説話も収録
    ★カラー口絵、図版多数
    装画=やなせたかし
    装丁=成原亜美
  • 序文 サンリオ出版の時代 小平麻衣子
      第Ⅰ部 雑誌共同体と外部
    1 〈……だったら〉の詩情──『詩とメルヘン』とジェンダー 小平麻衣子
    2 詩はだれのものか?──『詩とメルヘン』におけるやなせたかしの抒情と編集方針 大島丈志
    3 『詩とメルヘン』のマザー・グースとアリス──ポスト戦後詩のノンセンスの視座から 吉田恵理
    4 感傷の在り処──『詩とメルヘン』と安房直子 尾崎名津子
    ★コラム サンリオとロマンス小説の季節 尾崎名津子
      第Ⅱ部 女性詩のバリエーション
    5 きのゆりと『詩とメルヘン』──詩の計量的分析から 米山大樹
    6 〈少女〉から〈兄貴〉へ──『詩とメルヘン』をめぐる言説と誌面の変化 井原あや
    7 言葉を送ること、受け取ること──『詩とメルヘン』における共鳴の方法 徳永夏子
    ★コラム サンリオの出版物──1970 年代の詩集を中心に 井原あや
      第Ⅲ部 教養ある商品
    8 ひたすら信じつづけること──辻信太郎におけるメルヘン 河田綾
    9 『いちご新聞』の中の〈文学〉──ファンシーな教養主義 帆苅基生
    10 マンガ雑誌『リリカ』の挑戦 村松まりあ
    ★コラム 『キタキツネ物語』の周辺 吉田司雄
      第Ⅳ部 産業と科学とフェミニズム
    11 サンリオの映画事業とその時代 木村智哉
    12 サンリオSF 文庫の小説世界──山野浩一のSF評論とその実践 加藤優
    13 サンリオSF 文庫とフェミニズムSFの地平 吉田司雄
      第Ⅴ部 サンリオの記憶
    14 風に折れないコスモス、あるいは草原の口笛 小手鞠るい
    15 講演 ポエムと現代詩のあいだ 小池昌代
    16 夢のはじまる場所──『詩とメルヘン』のイラストレーション 永田萠
    17 サンリオが届ける〈ギフト〉 高桑秀樹
    謝辞
    人名索引

人気の社会/思想/経済書籍

クレジット表示/商標について
サイトについて