京都 祈りと差別の千二百年

京都 祈りと差別の千二百年

出版社: 亜紀書房
著者: 磯前 順一
  • 平安京が生んだ聖と賎。
    京都の日文研に長くつとめる宗教学者が、
    多くの歴史研究者との協業のもとに書き上げた、
    日本の差別の根源に迫る渾身の「京都/差別論」。
    ***
    人はなぜ人を差別するのか──
    小さな頃から著者が胸に抱き続けたその疑問は、
    部落差別に長年くるしみ続ける人びとと出会った時、
    どうしても解き明かさねばならない問いへと変わった。
    天皇を中心とする都市の清浄な秩序を回復するために、
    禁忌を背負わされ、「穢れ」と共に排除された者たち。
    神仏を求めざるをえなかった人びとの、
    信仰の対象としての寺社、仏像に向き合い、
    様々な史料を渉猟して書き上げた、もう一つの京都の実像。
    写真:吉田亮人
  • はじめに ──もうひとつの京都へ
    京都という歴史空間へ
    差別への素朴な問い
    穢れと救いの信仰史
    本書の構成
    序章 境界 五条橋 ──異界へのいざない
    都の入り口、羅城門
    五条橋をめぐる物語
    無縁所としての洛東
    内裏、聖と俗の構造化
    非人と神聖なるもの
    第一章 殺生 六条河原 ──河原者のつぶやき
    六条河原と奈良坂
    中世における「聖」
    非人と河原者・穢多
    四条河原の河原者と武士
    排除と包摂、そして否認
    武士、検非違使と放免
    殺生と往生
    第二章 病 弓矢町 ──救いをもたらす信仰
    癩者の村と薬師信仰
    犬神人と坂の者
    カトリック教の到来と癩者
    祇園会と犬神人
    畏怖、清目の論理
    第三章 死 六道の辻 ──往生という欲望
    六道参りと念仏聖
    葬送の六道の辻
    六道輪廻と世界
    清水の舞台から飛び降りる
    往生と補陀落信仰
    第四章 平等 清水寺 ──差別しているのは誰なのか
    阿弥陀堂の専修念仏
    悪人正因説
    六角堂の夢告
    不可視化される賎民
    平等と差別
    自由と来世
    終章 「人間失格」 ──声を発する資格
    人間失格
    動物としての人間
    翻訳不可能性
    差別、文明化の過程
    現代の悪人正因説
    蘇民将来の風
    あとがき

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