
給食無償化
出版社: 明石書店
- 子どもの食のセーフティーネットである学校給食の無償化が進みつつあるが、すべての子どもたちへの提供にむけ、現状分析と今後への提言を行う。子どもの貧困対策、食習慣と健康の保障のため喫緊の課題に対して豊富なデータをもとに説く必読書。
- 図表一覧
はじめに
第1章 コロナ禍で進んだ給食無償化
1 学校の臨時休業時の昼食提供
2 就学援助制度の活用
3 コロナ禍の就学援助制度の課題
4 コロナ禍の給食無償化
第2章 子どもの間の格差の現状
1 食事の状況と学校給食の意義
2 給食費未納と公共料金の未払い
3 自治体間格差が大きい就学援助制度
4 支援の利用状況と利用しない理由
第3章 子どもの貧困対策と食支援
1 子どもの貧困対策の経緯
2 子どもの貧困対策法
3 食生活への支援
4 子どもの貧困と給食無償化
第4章 歴史から考える学校給食の意義
1 学校給食の歴史的経緯
2 学校給食法の制定と就学援助制度の発足
第5章 就学援助制度の限界―求められる普遍化
1 就学援助に関する法・条例
2 就学援助と生活保護の関係
3 子どもの貧困対策と就学援助
4 財源と就学援助率の動向
5 申請を阻む周知の壁
6 不足する就学援助額
7 大規模災害時における就学援助
第6章 韓国の無償化から考える給食の意義―給食・食育と環境政策、農業政策の連携
1 選別的福祉から普遍的福祉へ
2 韓国における給食無償化の現状
第7章 物価高騰と学校給食
1 民間委託等合理化施策の経緯
2 合理化の現状と課題
3 物価高騰への対応
4 なぜ給食費の値上げは難しいか
第8章 自治体で広がる給食無償化
1 就学援助の改善策としての給食無償化
2 無償化の課題―財源問題
3 無償化された自治体では
第9章 無償化と中学校給食
1 中学校給食の現状と意義
2 デリバリー給食実施前の状況
3 学校給食の実施方式と費用
4 ランチボックス型デリバリー選択制給食の課題
第10章 広がるアウトリーチ型食支援
1 「子ども食堂」と「子ども宅食」
2 なぜアウトリーチが必要か
3 支援が届かない要因
4 食支援をきっかけに
5 「居場所カフェ」と朝食提供事業
第11章 少子化と学校給食の可能性
1 高校生への給食
2 夏休みの学童保育室への給食提供―埼玉県越谷市の例
おわりに
1 公に対する信頼
2 地域における食のセーフティーネット
3 データの収集と公開
参考文献
索引