南アフリカの人種隔離政策と歴史の再構築

南アフリカの人種隔離政策と歴史の再構築

出版社: 明石書店
著者: 上林 朋広
  • 少数派の白人入植者が多数派アフリカ人を抑圧する南アフリカの人種隔離体制。その背後には「伝統」と「過去」の巧妙な利用があった。本書は、日常生活の中でいかにその体制が維持され、正当化されてきたのかを具体的な事例で解き明かし、現代の人種差別問題に新たな視点を提供。
  • 序章
     はじめに
     第1節 問題設定
     第2節 先行研究と本書の視角
     第3節 本研究の方法論的視角
     第4節 本書の章構成
     第5節 史料、用語について
    第1章 模倣すべき「過去」――南アフリカ・ナタール植民地における武装蜂起と人種隔離政策の形成
     はじめに
     第1節 リザーブの変容――バンバタの反乱とシェップストンの統治の再評価
     第2節 エヴァンズの領域的人種隔離論
     第3節 ブルックスと一九二七年原住民行政法――ナタールから連邦レベルの原住民政策へ
     第4節 ニコルズと一九三六年信託土地法・原住民代表法――信託統治としてのリザーブ
     おわりに
    第2章 南アフリカにおけるアメリカ南部黒人教育の受容
     はじめに
     第1節 循環的なトランスナショナル・ヒストリーを目指して
     第2節 南部黒人教育への植民地アフリカからの注目
     第3節 白人側の受容
     第4節 アフリカ人によるタスキーギ的理念の受容
     第5節 タスキーギに透かし見る、隠された主張
     おわりに
    第3章 キリー・キャンベルの収集活動から見る歴史意識の変容――南アフリカにおけるアーカイブズ構築の一事例
     はじめに
     第1節 集めることとアイデンティティ
     第2節 「故国への情熱的な愛着」――キリー・キャンベルの生涯と収集活動
     第3節 「メンデルスゾーンにも挙げられていない」――アフリカナとは何か
     第4節 過去が意味するものの変容
     おわりに
    第4章 ズールー・ナショナリズムにおける「曖昧さ」の縮減――一九三〇年代・四〇年代のズールー語教科書出版における白人行政官と保守的ズールー知識人の協調
     はじめに
     第1節 ズールー語で書き・読むという経験
     第2節 学校教育におけるズールー語文学とズールー語による歴史叙述
     第3節 ズールー語文学・歴史科目における試験問題による読み方の規定
     おわりに
    第5章 「部族」の歴史を書く――アフリカ人学生・教員の歴史エッセイと白人審査官
     はじめに
     第1節 「部族」の歴史を書くこと
     第2節 マルコムの「部族」に関する見解
     第3節 「部族」の歴史を書く――ズールー部族歴史エッセイ・コンテスト
     おわりに
    第6章 時間を遡行する――ジョン・デュベの行儀作法書における「文明」と「伝統」
     はじめに
     第1節 ズールー語著述家としてのジョン・デュベ
     第2節 比較という方法――読者に及ぼす影響を想定して
     第3節 写真の利用
     第4節 『行儀作法』の読解――「現在」と「過去」を架橋する
     第5節 架橋するための選択
     おわりに
    第7章 部族と普遍の間――Z・K・マシューズの原住民法研究から見る南アフリカ市民権要求の論理
     はじめに
     第1節 ミッション・エリートから人類学者へ
     第2節 南アフリカ市民権の拡充を求めて
     第3節 自由憲章の起草を目指して――アフリカ・ナショナリズムとの思想的対立
     おわりに
    終章
     はじめに
     第1節 受苦の共同体
     第2節 歌う大統領ズマと排外主義
     第3節 人種隔離体制下の公共圏と主体形成
     おわりに
     あとがき――はじまりの本
     註
     史料文献一覧
     人名索引
     事項索引

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