無知学への招待

無知学への招待

出版社: 明石書店
著者: 鶴田 想人、塚原 東吾
  • 私たちは何を知らないのか。なぜ知らないのか。私たちの〈知らないこと〉はいかに作られ、社会に何をもたらしているのか。近年盛り上がりつつある無知学(アグノトロジー)の本邦初の入門的ハンドブック。
  • はじめに――「無知の時代」を生き抜くために[鶴田想人]
     無知の時代?
     欧米における無知学の流れ
     日本における無知学の歩み
     無知研究の諸潮流と本書の範囲
     本書の構成
    第Ⅰ部 概論
    1 無知学とは何か――その背景と課題[鶴田想人]
     1 無知学とは何か
     2 学術的文脈
     3 いかなる「無知」を扱うか
     4 おわりに――学際化にむけて
    2 無知学の過去・現在・未来[ロバート・N・プロクター(鶴田想人・塚原東吾訳)]
     1 若い頃からの関心の展開
     2 無知学への歩み
     3 近年の無知研究について
     4 執筆中の著作
     5 無知学の今後の展望
    3 科学史・STSにおける無知[塚原東吾]
     1 科学革命とガリレオ科学
     2 非西欧世界での科学技術
     3 グローバルヒストリーやポピュラー科学史が生み出す無知
     4 STSと無知学――主にブライアン・ウィンの再考と科学コミュニケーションの問題
     5 〈科学批判学〉の要としての無知学・アグノトロジー
    第Ⅱ部 キーワード
     1 特定された無知[村瀬泰菜]
     2 意図的な無知/非意図的な無知[鶴田想人]
     3 有徳な無知[岡本隣]
     4 戦略的無知と非知社会学[井口暁]
     5 白人の無知と無知の認識論[大橋一平]
     6 認識的不正義[飯塚理恵]
    第Ⅲ部 日本の「無知学」
    1 科学の国際性と研究の無害化――1950年代の放射線影響に関する知/無知の形成[飯田香穂里]
     1 はじめに――科学の国際性
     2 米国の科学戦略
     3 放射線と「客観性の呪い」
     4 オオイヌノフグリ変異花の「無害化」
     5 無害化――科学的振る舞いの結果としての無知生産
    2 動機としての無知――公害の場合[友澤悠季]
     1 はじめに――公害をめぐる知と無知の緊張関係
     2 知ることを求めてきた公害被害者――足尾銅山鉱煙毒事件から
     3 積極的な無知生産――二つの水俣病事件から
     4 新たな知へ向かう意志、無知へ引き戻す力
     5 おわりに――動き出す無知へ
    3 「田んぼ」の真ん中に建てられた基地――沖縄における無知の政治[西山秀史(前田暉一朗・岡井ひかる訳)]
     1 序論
     2 無知の生産を通して空白の空間を記述する
     3 今日における過去の空間的消去――普天間基地をめぐる米国の公式言説
     4 沖縄における無知と脱植民地化への闘争
    4 「日本人」特権に起因する無知――日本人性に関する社会科学と無知の認識論の学際研究[佐藤邦政]
     1 はじめに
     2 日本人性とマジョリティ性の交差としての「日本人」特権
     3 無知の本性と分類
     4 日本人特権に起因する無知
     5 結語
    第Ⅳ部 「無知」の諸相
     1 無知の権利[村上陽一郎]
     2 古代ギリシア哲学の「不知/無知」[納富信留]
     3 福島原発事故と放射線健康被害の不可視化の構造[柿原泰]
     4 ホロコーストと同性愛者[弓削尚子]
     5 カントの「黒」――合理的作為としての無知が顕わにする〈知〉としての「人種」[小笠原博毅]
     6 民主主義と無知[大竹弘二]
     7 COVID-19パンデミックと無知[美馬達哉]
     8 AIの作り出す無知[直江清隆]
     9 ジャン=ピエール・デュピュイの破局と無知[渡名喜庸哲]
     10 経済学における「自然」の不可視化[桑田学]
     11 ポストトゥルースと「科学否定論」[松村一志]
     12 人間の条件としての無知――ミラン・クンデラと考える[須藤輝彦]
     13 人新世の結果から要因、対策へ――環境問題における無知の構造[野坂しおり]
     14 フランスにおける無知研究の展開[井上雅俊]
    おわりに[塚原東吾]
     無知学・アグノトロジーという言葉についての交通整理
     本書のおさらい
     今後の課題群――文化と価値の問題
     索引

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