ズボンの政治史

ズボンの政治史

出版社: 法政大学出版局
著者: クリスティーヌ・バール、吉川 佳英子、村田 京子、新實 五穂、西尾 治子、丹羽 晶子、渡辺 采香
  • フランス革命期から現代に至る、女性たちがズボンを穿く権利を獲得してゆく歴史を、ジェンダーやフェミニズムの視点でたどる。
  • 女性にとって長らく禁止された衣服であったズボン。フランス革命期から現代に至る、女性たちがズボン着用の権利を獲得してゆく歴史をジェンダーの視点でたどる。
  • かつて男性権力の象徴であり、女性にとって長らく禁止された衣服であったズボン(パンタロン)。パリでは、1800年に制定され、2013年に廃止されるまでの2世紀以上にわたって、女性市民にズボンの着用を禁止する法が維持され続けてきた。フランス革命期から現代に至る、女性たちがズボンを穿く権利を獲得してゆく歴史を、ジェンダーやフェミニズムの視点でたどる。服装から見えてくる、女性解放のための長い闘いの歴史。
  • 日本語版への序文──ズボンをめぐる女たちの闘い
    序論
     ズボンの起源
     「男性の大いなる放棄」
     性の混同に対する恐怖
     女性がズボンを穿く権利
     物質文化の政治史
    第1章 サン゠キュロットのズボン
     啓蒙主義のフランスにおける服装の政治化
     市民のズボン
     服装の自由と外見政策
     キュロットまたはズボン? テルミドールから第一帝政まで
    第2章 実現不可能な女性市民
     軽薄な女、あるいはモードの差異主義的な罠
     革命期のアマゾン族
     「美の貴族制を放棄する」?
     軍服を着た女性たち
     「三色帽章の戦い」
     服装に関する曖昧な結末
    第3章 男装の禁止(1800年)
     革命暦九年ブリュメール十六日の警察条例
     男性による異性装
     祝祭での特例
     異性装の許可証
     髭の生えた女たちのズボン
     警察の記録文書の欠落
    第4章 ズボンのユートピア
     新たな服装規範とモード
     女性サン゠シモン主義者のあり得ないズボン
     ズボンのないイカリア
     アメリカのユートピア
     ブルーマーリズムとフリーダム・ドレス
    第5章 ブルーストッキング、ヴェズュヴィエンヌ、ヴィラゴの女たち
     その起源にはキュロットをめぐる争いが……
     そしてカーニバルという実践
     ヴェズュヴィエンヌの神話化という欺瞞
     女性クラブに対する弾圧
     ドーミエあるいはコティヨンに侮辱されたズボン
     女性戦闘員のズボン
     女性たちのクーデター
    第6章 自由という体験
     ジョルジュ・サンド
     ローザ・ボヌール
     許されたズボン、その先の女たち
     ズボンを正当化しうるもの
     コレットと侯爵夫人──多彩な快楽
    第7章 ベル・エポックの服装改革
     フェミニズムのためのサイクリング・マニア
     キュロットは合法か?
     下着としてのズボン
     仕事着としてのズボン
     「新しい女」への糾弾
     改革者ポワレ
    第8章 「私のスーツは男に告げている。君とは平等だ、と」
     衣服の男性化についての論争
     マドレーヌ・ペルティエ、唯一無二のフェミニスト
     政策としての女性の男性化
     パリアの運命
     「そうなれば、女性同性愛者だと非難されるでしょう」
     男性的抗議
    第9章 女性チャンピオンのズボン ヴィオレット・モリス
     ズボン普及の仲介役としてのスポーツ
     「ラ・モリス」、比類なき女性スター
     法廷を前にしたズボンの権利
     男性化の回避
     判決とその帰結
    第10章 ズボンの、抵抗し得る普及(1914年~1960年)
     男性化をもたらす戦争?
     ギャルソンヌの狂乱の時代
     例外のままのズボン
     女性のズボンの敵
     ズボンのまぎれもない躍進
    第11章 女性用ズボンの公認
     オートクチュール、ズボンへの挑戦の時
     六〇年代のモード
     ユニセックスの隆盛
     ネオフェミニズムと外見
     文化大革命におけるユニセックス
    第12章 「禁止することは禁じられている」
     警察はどうするのか?
     服装の自由の制限
     法律で定められていること
     数字でみるズボン
     五月革命(一九六八年)以降の普段着としてのズボン
     「就業女性たち」のズボン
     女性政治家のズボン
     ズボンを穿かない権利
    結論
     装飾、羞恥心、保護
     自由、平等、友愛
    追記 ズボン禁止条例廃止の要求──奇抜なものから象徴的なものへ
     相次ぐ条例廃止の要求
     これらの要求に対する反応
     法的次元での解釈
     象徴の力の見極め
    訳者あとがき
    原註
    人名索引

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