ウィトゲンシュタイン〔増補新版〕

ウィトゲンシュタイン〔増補新版〕

出版社: 筑摩書房
著者: 飯田 隆
  • 哲学とは、言語の限界に突き当たってできた思考の瘤を取り除くことである。ウィトゲンシュタイン哲学の核心にふれる、定評ある入門書の増補完全版!
  • 哲学とは、言語の限界に突き当たってできた思考の瘤を取り除くことだ。哲学者のつとめは、自らがこうした瘤や病気をもっていることを自覚しながら、それを治療することにある。ウィトゲンシュタインの哲学は、著述の特異なスタイル、そして彼の人柄と切り離すことができない。本書は、理論への誘惑を退け、思考の陥る悪癖を断ち切ろうとするウィトゲンシュタインの粘りづよい思考を、主著『論理哲学論考』や『哲学探究』のみならず、膨大な遺稿や講義録にも分け入り、その数奇な生涯をたどりながら一望する試みである。その後の解釈論争や最新研究を踏まえ、増補を施した入門書の決定版!
  • まえがき
    第1章 一九二九年
    1 哲学博士ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン
    2 伝説の人
    3 復帰の年
    第2章 『論理哲学論考』とはどんな書物か(一)
    1 巨大な小冊子
    2 『論考』のスタイル
    3 「この本は教科書ではない」
    第3章 『論理哲学論考』とはどんな書物か(二)
    1 『論考』のメッセージ
    2 フレーゲとラッセル
    3 「最終的解決」
    第4章 ウィーンからケンブリッジへ
    1 ウィーンの少年時代
    2 音楽
    3 工学から数学へ、そして哲学へ
    第5章 否定の謎
    1 「この部屋に河馬はいない」
    2 『論考』の「根本思想」
    3 「論理に関するノート」(一九一三年)
    第6章 像としての命題
    1 『論考』までの草稿群
    2 「命題において世界は実験的に構成される」
    3 存在論の方法としての言語分析
    第7章 語りえぬ事柄
    1 「神と人生の目的」
    2 言語・世界・私
    3 言語の内と外
    第8章 再出発と破局
    1 「かれはひとことも理解していません」
    2 愛と性
    3 小学校教師
    第9章 復帰までの道のり
    1 「告白」
    2 ウィトゲンシュタインの建てた家
    3 ブラウワー講演
    第10章 ふたたびケンブリッジにて
    1 「もっとも自由な人間」
    2 言葉の問題
    3 膨大な遺稿群
    第11章 現象言語
    1 『論考』と現象主義
    2 「論理形式について」
    3 現象言語から日常言語へ
    第12章 意味と検証
    1 フリードリヒ・ヴァイスマン
    2 表象としての世界
    3 表出と基準
    第13章 哲学とは何か
    1 哲学の必要性
    2 「ビッグ・タイプスクリプト」の哲学論
    3 独断論からの訣別
    第14章 『哲学探究』まで(一)
    1 はさみと糊
    2 『哲学探究』第一部の成立過程
    3 未完の哲学探究
    第15章 『哲学探究』まで(二)
    1 「この本は一冊のアルバムにすぎない」
    2 「旧い見解と新しい見解」
    3 「この時代の暗闇」
    第16章 意味と理解
    1 意味と使用
    2 意味と像
    3 理解と規則
    第17章 私的言語
    1 「私的言語の議論」
    2 クリプキの解釈
    3 感覚の文法
    第18章 数学の哲学
    1 期待と失望
    2 計算と散文
    3 「数学とは雑多な技法の寄せ集めである」
    第19章 心理学の哲学
    1 フロイトの弟子
    2 「実験的方法と概念的混乱」
    3 「感情に彩られた考え」
    第20章 最期の日々
    1 死の影のなかで
    2 始まりへの意志
    3 『確実性の問題』の問題
    第21章 科学主義に抗して
    1 衝撃から無視へ
    2 理論への誘惑
    3 ウィトゲンシュタインの教えること
    補章 二一世紀のウィトゲンシュタイン
    1 『論考』の「断固読み」とその余波
    2 書かれたものと話されたもの
    3 ウィトゲンシュタインと日本の哲学
    ウィトゲンシュタイン略年譜
    主要著作ダイジェスト
    キーワード解説
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    あとがき
    ちくま学芸文庫版あとがき
    参考文献一覧
    索引

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