
枢軸
出版社: 人文書院
- ファシズムの引力は、いかにして世界をかつてないほどの大規模戦争に引きずり込んだのか。枢軸の形成・拡大を鮮やかに描いた巨編。
- 新たな社会的・文化的・地政学的秩序を構想した枢軸国。ファシズムの引力は、いかにして世界をかつてないほどの大規模戦争に引きずり込んだのか。枢軸の形成・拡大と世界大戦に至るプロセスを鮮やかに描いた巨編。
- ファシズムのグローバルヒストリー
新たな社会的・文化的・地政学的秩序を構想した枢軸国。ファシズムの引力は、いかにして世界をかつてないほどの大規模戦争に引きずり込んだのか。従来の一国史、二国間関係史の枠組みでは捉えきれなかった、枢軸の形成・拡大と世界大戦に至るプロセスを鮮やかに描いた巨編。
◎目次
プロローグ――勝者なき平和 一九一九年春
第Ⅰ部 引力 一九三二—三五年
第一章 ファシズムがグローバル化する最初の局面 一九三二年秋冬/三三年
第二章 ファシストの戦争――エチオピア戦争と枢軸の帝国的連結 一九三五年冬/三六年
第Ⅱ部 協力 一九三六—三九年
第三章 防共協定と枢軸のグローバル化 一九三六年秋
第四章 旅するファシストたち――帝国の周辺と政治の美学化 一九三八年春
第Ⅲ部 拡大 一九四〇—四二年
第五章 ドイツの電撃戦、東アジアの新秩序、日独伊三国同盟条約 一九四〇年春夏
第六章 総力戦と世界新秩序 一九四一年末/四二年初頭
エピローグ――裁判とファシストの世界的共謀 一九四六年春秋
おわりに――ベルリン・ローマ・東京枢軸 ファシズムとパーフェクト・ストーム - はじめに
プロローグ――勝者なき平和 一九一九年春
1 オルランドの涙と新たな国際秩序
2 新外交――ウィルソンという契機と近衛の反応
3 失われたチャンス
4 ドイツの不在
5 遅れてきた国とファシズム革命
6 ヒトラー、近衛、ムッソリーニ――「新しい男たち」の登場と「プロレタリア国家」の提唱
7 平和とその挫折、そして20世紀の歴史
第Ⅰ部 引力 一九三二—三五年
第一章 ファシズムがグローバル化する最初の局面 一九三二年秋冬/三三年
1 ローマの普遍性
2 日本のファシズム・ブーム
3 ナチスの台頭とヴァイマル共和国の終焉
4 独自の道を進む日本
5 権力の座で
6 グローカル・ファシズムの発生
第二章 ファシストの戦争――エチオピア戦争と枢軸の帝国的連結 一九三五年冬/三六年
1 ローマのクリスマス
2 日本の連帯
3 ドイツの利益
4 植民地主義から見た宥和政策の起源
5 満洲の衝撃
6 ファシストの戦争指導と植民地空間
7 プロレタリア帝国主義
8 帝国的連結
第Ⅱ部 協力 一九三六—三九年
第三章 防共協定と枢軸のグローバル化 一九三六年秋
1 防共協定
2 東京におけるファシストの反乱
3 三国関係の始まり――枢軸の誕生
4 スペイン内戦と西安事件
5 イタリアの加盟――枢軸のグローバル化
第四章 旅するファシストたち――帝国の周辺と政治の美学化 一九三八年春
1 グローバル・ファシズムとその劇場
2 全面的な拡大――中国における戦争
3 聖戦博覧会におけるファシスト党親善使節団
4 ファシズムの祭典
5 汎アジア主義に熱心なヨーロッパのファシストたち
6 ミュンヘン――宥和政策のピーク
第Ⅲ部 拡大 一九四〇—四二年
第五章 ドイツの電撃戦、東アジアの新秩序、日独伊三国同盟条約 一九四〇年春夏
1 フランスの敗北
2 ヨーロッパでの戦争勃発――失望と幻滅の期間
3 ファシストの時政学――ドイツの電撃戦
4 枢軸パートナーから見たドイツの勝利
5 日本の新秩序構想と三位一体――南進、大政翼賛会、日独伊三国同盟条約
6 日独伊三国同盟条約
第六章 総力戦と世界新秩序 一九四一年末/四二年初頭
1 真珠湾攻撃とモスクワ危機
2 対立軸の確定――日米交渉と「バルバロッサ作戦」
3 日本の電撃戦
4 対米開戦とファシスト的世界観戦争の現実化
5 一九四二年――「どう転ぶかわからない」
6 ファシスト帝国主義と第二次世界大戦後半期における動員
エピローグ――裁判とファシストの世界的共謀 一九四六年春秋
1 共時的な忘却――グローバル・ファシズムの最終局面
2 枢軸崩壊の演出
3 イタリアが歩んだ独自の道
4 ニュルンベルク、東京、そしてファシストの世界的共謀
5 枢軸を歴史叙述から消去する
6 解体された歴史――世界大戦、帝国的連結、ファシズム
おわりに――ベルリン・ローマ・東京枢軸 ファシズムとパーフェクト・ストーム
謝辞
訳者あとがき
地図
図版出典
史料・参考文献
註
人名索引
