喜雨来 一

喜雨来 一

出版社: 東近江市
著者: 野口 謙蔵、東近江市博物館構想推進課
  • 昭和初期に滋賀の農村で風景画を描き、戦後、「忘れられた鬼才」とも評された画家・野口謙蔵による昭和13・14年の日記を収録。
  • ゴッホの様に描かねばならぬ。──昭和初期に滋賀の農村でダイナミックな筆致の風景画を描きつづけ、戦後、「忘れられた鬼才」とも評された画家・野口謙蔵が、亡くなる昭和19年まで綴った日記のうち、13・14年分を収録。
  •   昭和十四年十月三十一日(火) 晴
      気もちがおちつかなく朝からねる。午後山へ写生に出る。
      一途な心がまだたりぬのだ。ゴッホの様に描かねばならぬ。
     油彩のダイナミックな筆致の風景画・静物画作品から、時に「鬼才」とも評される画家・野口謙蔵。東京美術学校卒業後は郷里の滋賀県蒲生郡桜川村(現・東近江市)に戻り、万葉集の時代から「蒲生野」と呼ばれたふるさとの風景・風物を題材とした作品を制作しつづけた。
     本書は、謙蔵が昭和13年から亡くなるまでの19年にかけて書いた日記のうち、13・14年分を収録。
     師事した和田英作、伯母と従姉にあたる野口小蘋・小蕙をはじめとする画家、近くに住む米田雄郎を通じた前田夕暮、水原秋桜子、種田山頭火ら、歌人・俳人との交流とともに、幼い長男の健康への気づかい、思うように描けないことへの苛立ちや自身への叱咤など、画家としての心情が率直に綴られている。
  • はじめに
    凡例
    昭和十三年一月
    昭和十三年二月
    昭和十三年三月
    昭和十三年四月
    昭和十三年五月
    昭和十三年六月
    昭和十三年七月
    昭和十三年八月
    昭和十三年九月
    昭和十三年十月
    昭和十三年十一月
    昭和十三年十二月
    昭和十四年一月
    昭和十四年二月
    昭和十四年三月
    昭和十四年四月
    昭和十四年五月
    昭和十四年六月
    昭和十四年七月
    昭和十四年八月
    昭和十四年九月
    昭和十四年十月
    昭和十四年十一月
    昭和十四年十二月
    年譜

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