歴史を複眼で見る

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出版社: 弦書房
著者: 平川祐弘
  • 比較文学比較文化学会の碩学として、またダンテ『神曲』の名翻訳者としても知られる著者の随筆集。
  • 比較文学比較文化学会の碩学として、またダンテ『神曲』の名翻訳者としても知られる著者の随筆集。2014年夏から2024年夏までの80篇余を集成した。
  • 比較文学比較文化学会の碩学として、またダンテ『神曲』の名翻訳者としても知られる著者の随筆集。2014年夏から2024年夏までの80篇余を集成した。日本とアジアそして西洋を視界に入れ、常に「文化の三点測量」を土台に置いた思考と表現は、日本と日本人とは何かという最も切実な問いを私たちに投げかけてくれる。本書第一部の「世界の中の日本の宗教文化的個性である神道の国柄」では改めて日本の個性について考えさせられる。第四部では、「日本語と英語がせめぎ合う学問的戦場」を生きてきた著者ならではの表現が光る。
  • 第一部 日本の国柄
    世界史に刻まれる「昭和」の時代/「和諧」を良しとする日本を誇る/複眼の士を養成する教養主義/人口抑制は「愚策」か「賢策」か/「ご発言」を退位に直結してよいか/天皇が継承される神道文化とは何か/小泉八雲と節子/神道の清々しさ/神道再評価の時代を祝う/反捕鯨は日本たたきの感情論だ/真直なる天皇の大きなる道/李王殿下と日韓関係の「盲点」/平成に安んずるなかれ/日本の国柄とは何か/「和を以て」令和憲法の前文私案/神道のこころの旅/根無し草では世界で通用しない/神道論議をすることはタブーか/「国家神道」とは誰が言い出したか/安倍晋三元首相の死に国葬を/お彼岸に「美しい死」を考える/宗教少数派と信仰自由について/首相の暗殺と国家の綱紀/日本人にとり富士山とは何か
    第二部 米中日、中韓日の三角関係
    中国風トップの決め方/「慰安婦像」を拝礼させたい面々/河合栄治郎と尹潽善の短い交流 124 /中国革命の黄金期?/日本史の二つのターニング・ポイント 132 /擬似正義は社会に歪みをもたらす/『インフェルノ』チネーゼ/「中国の夢」は帝政への回帰か/香港デモで考える植民地化の功罪/高まる中国全体主義への懸念 
    /米中日の宗教文明史的三角関係/独裁者の神格化許さぬ立憲君主/専制国家中国が抱く「夢」の正体/はばかられる男女性区別の論点/学者コミュニティー改革開放を/「習皇帝」の夢は華夷秩序の復活か/李王世子と方子女王/加害・被害者史観からの脱却を
    第三部 太平洋戦争と大東亜戦争
    左右両翼と闘う河合栄治郎/戦勝国の歴史解釈に異議はない/先の戦争にどんな評価を下すか/日本は蘇える/歴史の誤報を反論できる日本/大東亜戦争か、太平洋戦争か/各国の歴史と歴史観の栄枯盛衰/日本による植民地化の功罪を考える/李登輝総統と民主主義の遺産/東京裁判再考――敗戦は罪なのか/英王室の神と日本皇室の神々/洗脳を手伝ううちに洗脳された人々
    第四部 日本語と外国語
    ブラウニング《春の朝》に神道的畏敬の念/心打った日本人の英語スピーチ/日本人の特性を備えた世界人に/ローマ字表記の方針を鮮明に/「平和憲法」の呪縛が解ける時/日中両国での外国語学習の盛衰/英語塾と予備校の過去と現在/中国語紙も報じた「独身主義教主上野千鶴子」の結婚/支配する言葉と愛する言葉
    第五部 書物と私
    世界文学の猫/鷗外像を一新する西澤光義論文/漱石が仰ぐ立憲君主制の天皇/共産支配ラトビアで母娘の悲劇 
    /ハーンと親しかった日本の友人/中国人よ『神曲』中国篇を/疫病を逃れて生きる男女の喜び/コロナ禍の災
    い転じて読書の福/コロナ去って明るき秋の日射し哉/漱石と坊っちゃんと清と神道/与謝野晶子を造った『源氏物語』/全集の読破は大学の卒業に優る/ミステリー文学をいかに読むか
    第六部 なつかしい人
    正道示した渡部昇一氏を悼む/高雅な友 芳賀徹の人柄しのぶ/石原慎太郎と大江健三郎/日本に必要な両棲類文化人/伊東俊太郎博士との学際的交流

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