バルザック研究アラカルト
出版社: 春風社
- 「人間喜劇」の作者バルザックとして固定化、伝説化してきた作家像によって覆い隠された姿に目を向け、その形象を浮かび上がらせる。
- はじめに
第一部 コント文学とバルザック
第一章 『最後の妖精』を読む――「妖精譚」の読者/著者バルザック
第二章 若返りの泉――ラ・フォンテーヌの読者バルザック
第二部 コントの作者バルザック
第三章 コントの作者バルザックと初版『あら皮』
第四章 『哲学的コント集』をひもとく
第五章 「コントのような会話」のために
――『コント・ブラン』と『新哲学的コント集』
第六章 『コントの理論』――バルザックからバルザックへ
第三部 小説の方へ
第七章 バルザックとパリの泥――『金色の眼の娘』『ゴリオ爺さん』『シビレエイ』
第八章 『ゴリオ爺さん』〈ボーセアン夫人の最後の舞踏会〉をめぐって
――「罪を犯した女たち」と人物再登場法
第九章 拒絶された手紙――書簡=小説としての初版『谷間の百合』
第十章 花の小説/小説の花――初版『谷間の百合』再読
あとがき
文献一覧