編集を愛して
出版社: 筑摩書房
- 「オタク」だった僕が、編集者となり、水木しげる、鶴見俊輔、赤瀬川原平などと交流し、本を作り、アンソロジストとなるまでの半生。
- 500冊近い本を編集し、『ちくま文学の森』『中学生までに読んでおきたい日本文学』などの多くのアンソロジーを手掛けた著者が愛した「編集」という仕事が何であるかを綴ったエッセイ集。
- 序章 オタクだった僕
わが雑本ライブラリー
僕は本を探さない
映画「灰とダイヤモンド」
なんで編集者になったのか?
第一章 アンソロジーは花盛り
ボンテンペルリに逢ったかい
アンソロジーとは何か?
『ちくま文学の森』にはじまる
『ちくま哲学の森』につづく
失敗した新シリーズ
『中学生までに読んでおきたい日本文学』
『日本文学100年の名作』
第二章 装丁ものがたり
僕は本に恋してる
装丁でたとこ評論
地券表紙を愛でるの巻/スッキリ、クッキリ、南くんデザインの巻/特注クロス黄金時代の巻/小さな実験場・水星文庫の巻
装丁大福帳
思いっ切りの良い装丁の巻/平野甲賀流書き文字術の巻/似顔絵名人・指定名人和田誠の巻/装丁技のデパート祖父江慎の巻/作風も人柄も気持ちいい多田進の巻/クレスト装を生み出した新潮社装幀室の巻/抜群の安定感を誇る鈴木成一装丁の巻/いつまでも衝撃的な菊地信義装丁の巻
第三章 異人たちとの戯れ
一冊の漫画誌から
神保町トライアングル
アドリブ倶楽部と野坂昭如
地獄のなかに天国を見る・種村季弘
転んでもタダでは起きない
河童のユートピア
ねずみ男の冒険
水木しげるサンお別れの会 弔辞
鶴見俊輔はキ××イである
鶴見俊輔さん固有の力
大江健三郎の指の先
底ぬけタイトル顛末記
「王様のブランチ」効果
第四章 人を集めて何かを編む
赤瀬川原平と「美術手帖」
路上観察学への招待
陰謀家の密やかな笑い
「論壇地図」の泥沼
終章 編集をこよなく愛す
難病二冠王の心構え
古書になって輝く本を作り続けたい
松田哲夫年譜
あとがき