新版 禁酒宣言 上林暁・酒場小説集
出版社: 筑摩書房
- 「私は酒がやめられないのである」情けない、仕方ない、しかし不思議と憎めず愛しい人間模様。全ての酒呑みに捧ぐ傑作短編集復刊!解説青柳いづみこ
- 「私は酒がやめられないのである」
「だらしない話である。恥かしい話である」
しかし不思議と憎めず愛しい、戦後・昭和の人間模様――。
「小生、この度感ずるところあって、酒を止めることにしました。断然止めたいと思います。」「酒を飲むから、仕事が出来ぬ。仕事が出来ぬから、金があんまり入らない。」(「禁酒宣言」)止せばいいのに今日も今日とてふつか酔い、後悔してももう遅い。確かな筆致で人間の生活を描き続けた私小説作家・上林暁の世界から坪内祐三が選りすぐる、ユニークな酒場小説集。
解説 青柳いづみこ
カバー画・題字 風間勇人
カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) - 女の懸命
暮夜
禁酒宣言
いさかい
春寂寥
魔の夜
お竹さんのこと
愉しき昼食
酔態三昧
春浅き宵
女の甲斐性
たばこ
蹣跚
編者解説 坪内祐三
上林暁の小説における「飲み屋」という「宇宙」 スタンレー鈴木
新版解説 青柳いづみこ