弁護士不足

弁護士不足

出版社: 筑摩書房
著者: 内田 貴
  • 社会・経済を法的に支える専門職の弁護士が足りない。法科大学院・司法試験という人材養成課程の失敗に着目し、徹底検証する。
  • 社会・経済を法的に支える専門職の弁護士が足りない。ロースクール・司法試験という人材養成課程の失敗に着目し、そのマーケットや仕事の本質も含め検証する。
  • 沈没寸前の「この国の基盤」をどうするか?
    経営、企業法務、国際取引、AI、地方……活躍の場はもっとある。
    リーガル・リテラシーを用いてあらゆる課題や実務に対応する弁護士は、社会インフラの要である。ときにこの国の形を整え、またビジネスの現場で攻守にわたり力を発揮する。
    しかしこの人材が質・量ともに危機的な状況である。
    本書では、ロースクール・司法試験という人材の供給過程を徹底的に検証する。
    彼らが支えるべき経済や社会のあらゆる活動――経営、企業法務、国際取引、AI、テクノロジー、地方など、主に法廷外での活躍の必要性と可能性を洗い出し、アップデートする。
    【内田貴「はしがき」より】
    ……日本の弁護士は数においても質においても不足している…このような現状は、法的サービスの利用者である国民にとって、実は深刻な事態なのだということを語っています。これは、日本社会のあり方にかかわる重要な問題です。本書を通して、普段裁判などには縁のない人たちにも、日本社会にとっての法的サービスの重要性について考えていただきたいと思います。
    【執筆者一覧】
    内田貴(うちだ・たかし)=編著
    東京大学名誉教授、弁護士。専門は民法学。
    髙畑正子(たかはた・まさこ)
    株式会社Exponential Designジェネラル・カウンセル、弁護士。
    山田重則(やまだ・しげのり)
    弁護士(鳥飼総合法律事務所)。
    冨山和彦(とやま・かずひこ)
    株式会社IGPIグループ会長、株式会社日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役会長。日本取締役協会会長。
    貝沼由久(かいぬま・よしひさ)
    ミネベアミツミ株式会社代表取締役会長CEO。弁護士(日本・米国ニューヨーク州)。
    元榮太一郎(もとえ・たいちろう)
    弁護士ドットコム株式会社代表取締役社長兼CEO、弁護士法人Authense 法律事務所代表弁護士。
    榊原美紀(さかきばら・みき)
    マクニカホールディングス株式会社執行役員ジェネラル・カウンセル、弁護士(日本・米国カリフォルニア州)。
    松本三加(まつもと・みか)
    弁護士(浜通り法律事務所)。
    阿達雅志(あだち・まさし)
    参議院議員、総理補佐官(菅政権)、総務副大臣。弁護士(米国ニューヨーク州)。
    久保利英明(くぼり・ひであき)
    弁護士(日比谷パーク法律事務所)。元 大宮法科大学院大学教授。
    (以上、肩書・所属は2025年7月現在のもの)
  • はしがき 内田貴
    第1章 「弁護士不足」とはどういうことか 内田貴
    1 なぜ実務法曹志望者が減少しているのか
    2 法学の存在意義と役割を考える
    3 司法試験志望者数が減少している理由
    4 社会の中のリーガル・リテラシー
    5 多様な人材を集めるための方策
    6 制度設計はどうあるべきか
    第2章 法曹養成改革のタテマエと現実 髙畑正子/山田重則
    1 平成の司法制度改革のもくろみ
    2 内輪からの反対と抵抗
    3 迷走する政府の対応
    4 現在の法曹養成制度の問題点
    5 国際法務戦略の視点からの問題点
    6 法曹の質と数を確保するには──利用者視点から
    第3章 弁護士ができる仕事、弁護士という人材
    1 AI時代に必須のリーガル・リテラシー 冨山和彦
    2 弁護士はビジネスの世界でも活躍できる 貝沼由久
    3 法とテクノロジーの交差点 AIが拓く弁護士の新たな可能性 元榮太一郎
    4 企業内弁護士のニーズは右肩上がり 榊原美紀
    5 「必要とされる」地方での弁護士 松本三加
    6 弁護士はルールメーカーになれるのか 阿達雅志
    おわりに──待ったなしの司法人材改革 久保利英明 
    編・執筆者紹介

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