児童文学と「わたし」
出版社: 同時代社
- 児童文学は、時代を映し、時をつなぎ、人をつくり、「わたし」を創る――。
- 児童文学は、時代を映し、時をつなぎ、人をつくり、「わたし」を創る――。一九六〇年代から一九八〇年代前半の頃。児童文学の隆盛とも画期ともいえる時代の証言、記録として、当時、書き続けた中からまとめた。
- 児童文学は、時代を映し、時をつなぎ、人をつくり、「わたし」を創る――。
「一九六〇年代から一九八〇年代前半の頃。それまでの小川未明や浜田広介らに象徴される近代童話を乗り越えようと、ようやく日本の児童文学が花をひらきだした時期、当時の児童文学を読み返す中で思いなおした。児童文学の隆盛とも画期ともいえる時代の証言、記録として、また今後、児童文学に携わる人びとのきっかけともなれば、とささやかな願いをこめ、当時、書き続けた中から拾ってまとめたのが本書である」 - 第1章 「わたし」の視点から
1 児童文学とは――その一つの視点
2 松谷みよ子論
3 民話における再話の問題点
4 児童文学と原爆覚え書
5 作品にみる戦争観――長崎源之助の場合
6 日常生活の延長上に位置するもの――「フリスビーおばさんとニムの家ねずみ」
7 幼年文学の現況
8 七〇年代の新人作家たち――さまざまな顔、さまざまな中で
9 「宿題ひきうけ株式会社」吉田足日 作
第2章 宮沢賢治と「わたし」の視点
1 宮沢賢治のファンタジー――その能動性について
2「オッペルと象」――賢治研究
3 グスコーブドリの伝記について
第3章 宮口しづえ――作家と作品
1 宮口しづえ――童話の世界
2「ゲンと不動明王」を中心に――宮口しづえの作品世界
3「箱ひばちのおじいさん」
4 街道端での宮口さん
第4章 伝えおきたい作家と作品
1「赤毛のポチ」
2「ぼうしさんのかくれんぼ」
3 自然との一体化――北村けんじ作品論
4「ぼくは逃げない」
5「ある子馬裁判の記」
6「小さな魚」