〈未来像〉の未来

〈未来像〉の未来

出版社: 作品社
著者: ジョン・アーリ、吉原直樹、高橋雅也、大塚彩美
  • 「今こそ社会科学は、〈未来〉を考える時である…」
    ジョン・アーリ遺作
    新たな社会科学のパラダイムを切り開いた
    “アーリ社会学”の最後の課題は
    〈未来〉だった!
    ジョン・アーリは、2015年、ランカスター大学に「社会未来研究所」を設立し責任者となり、人生の最後の時間を“未来研究”にかけ、翌年の2016年に亡くなった。
    本書は、その最後の研究成果として結実したものである。
     社会科学は、これまで〈未来〉について論じることから逃げてきた。
     未来については、技術決定論が幅を利かせ、社会科学がまともに取り扱ってこなかった。しかし、国家や企業、技術者に委ねてすむ問題ではない。さまざまな“社会的未来像”が、現在の人々の生活を決定づけている。そして今、多くの人々が、より良きそれを求めている。未来像を予測するのに適した理論や研究は、社会科学にも数多く存在する。われわれは、それらを検証し、再び“社会的未来像”を展開させなくてはならない。
     今こそ〈未来〉を考える時であり、社会科学は機を逸してはならない。(序章より)
  • 第1部〈未来〉の歴史
    これまで、著述家・未来学者・技術者・思想家たちが、いかに〈未来〉を予測し、想像し、生み出してきたかを、ユートピアやディストピアを含めて明らかにし、図式化していく。
    第2部 複雑系と〈未来〉
    複雑性思考、とりわけ経路依存性、ロックイン、正フィードバックループ、閾値、ティッピング・ポイント、相転移などの概念を用いて、決定論と開放性の間で揺れ動く〈未来像〉に対して舵取りを行なう。
    第3部〈未来〉のシナリオ
    現在、影響力のある〈未来像〉をケーススタディし、それらのシナリオについて、異なる未来像の相対的な可能性を、予測から逆算することによって評価する。そして最後に、複雑系の思考によって、未来を作りだす分野横断的な研究を遂行する能力を発展させる必要が強調される。

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