丸山真男と戦後民主主義

丸山真男と戦後民主主義

出版社: 北海道大学出版会
著者: 清水 靖久
  • 彼は、戦後民主主義の「虚妄」の方にかけたのか、東大全共闘に「ナチもしなかった」と言ったのか――丸山の戦後の軌跡を追う。
  • 彼は東大全共闘に「ナチもしなかった」と言ったのか――戦後半年余、民主主義に懐疑的であった丸山は人民主権の憲法と60年安保を経て「永久革命としての民主主義」に至る。その彼は60年代末に直面した困難にどう応えたの…
  • 彼は、戦後民主主義の「虚妄」の方に賭けたのか、東大全共闘に「ナチもしなかった」と言ったのか――戦後半年あまり民主主義に懐疑的であった丸山は、人民主権の新憲法と60年安保を経て「永久革命としての民主主義」の思想に至る。その丸山は1960年代末の東大紛争で直面した困難にどのように応えようとしたか。破滅的な戦争から再出発した日本のデモクラシーを丸山真男の軌跡とともに考える。
  • まえがき
    第一章 戦後民主主義は虚妄か
     一 戦後民主主義の「虚妄」
     二 守るも攻めるも戦後民主主義
     三 民主主義の逆説
     四 否定をくぐった肯定
    第二章 永久革命としての民主主義
     一 民主主義への懐疑
     二 人民主権の思想
     三 民主勢力の運動
     四 民主主義の永久革命
    第三章 アメリカの不可解さ
     一 境界に住むこと
     二 ビザ拒否と不適格免除
     三 アメリカは画一的か
     四 日本の方が画一的か
     五 海外亡命の途
     六 ビザ取消と制限
     結びに代えて
    第四章 他者を理解する知性
     一 マンハイムとヘーゲル
     二 他者理解と大学再建
     三 民主主義の未成熟
     四 知識人であること
    第五章 東大紛争と研究室封鎖
     一 東大紛争と丸山真男
     二 「ナチもしなかった」と言ったか
     三 ナチもしなかったのは事実か
     四 東大法学部研究室
     五 吉本隆明の批判
     六 批判の連鎖
    第六章 概念の解体とロマン主義
     一 安田講堂の鎮圧
     二 大学問題シンポジウム
     三 概念の解体
     四 ロマン主義
    第七章 授業再開と形式への固執
     一 講義は日常的な制度
     二 機動隊導入の責任
     三 人生は形式
     四 大学は暴力に弱い
     五 奇妙な光景
     六 形式を固執
     七 三重の迷雲
    第八章 戦後民主主義ナンセンス
     一 戦後民主主義への否定的言辞
     二 全共闘と自己否定
     三 東大教授であること
     四 試された知性
     結びに代えて
    あとがき
    付録 丸山真男日録 一九六九年一 ─ 三月
    人名索引

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